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データの細部に気を取られずに
“当たり”をつけて全体を一言で表そう

  • 吉田 耕作

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2010年4月15日(木)

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 前回は緊急提言としてTQMの視点からトヨタ自動車の問題を取り上げた。

 今回は前々回の続きとして、日常業務に使える統計学の基本的な話に戻りたい。ここでは分布の全体像を単一の数字で表す方法を学ぶ。

 統計学では調査の対象全体をユニバース(注)とか母集団という。前々回ではユニバースからデータを集めて、度数分布表や度数順位表を作成し、ヒストグラムやパレート図を描く事をお話した。今回はさらに一歩進めて、それらの表やグラフから、そのグループを一言で言うとどういうグループなのかという事を考える。

 読者の便宜のため、ここに、前々回と同じ例を示す。


 度数分布表を使って、次のような場合を考えてみよう。ある消費市場調査会社が代表的な3つの中型乗用車の耐用キロ数を調べたところ、表1のような度数分布表を得た。これをヒストグラムにすると図1のようになる。

画像のクリックで拡大表示

 データを集めて、そのデータを分析する目的は状況に応じていくつか考えられるが、最も重要な事は、そのデータの全体像を1つの数字で表すような代表値を求めることである。この例では、3つのタイプの中型車の耐用キロ数を25台ずつ調べて度数分布表を作成し、ヒストグラムを作成して、比較している。

 むろん、同タイプの車でも長く持つものもあれば、持たないものもある。そこで、各タイプで最も代表的な耐用キロ数はどの位かを表す1つの数字が必要になってくる。代表値にはいくつかの候補があるが、最も典型的な代表値は平均耐用キロ数であろう。

算術平均

 統計では数多くのデータを加えることが多いので、それを記号で表すのが便利である。ここでギリシャ文字のΣ(シグマと読む)という記号を使う。これはデータ等を連続的に足すという意味である。

 

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