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第29話「このままでは税金が3億円もかかる。6億円はあんたからの贈与だというんだ」

2010年4月21日(水)

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これまでのあらすじ

 日豊自動車の専務である湯浅は、高校時代の恩師、金子尚三が電話で言ったことが頭を離れなかった。

 購買部の木村が、無駄な投資と無駄な在庫を、一次下請けであるヒノハラに強要していたというのだ。それが事実だとすると、とても放ってはおけないと考えていた。

 一方、湯浅は社長の松田義一に、アジア出競争力を持つ、低価格のガソリンエンジン車を開発せよと命令されていた。条件は「材料費割合70%、粗利率30%でリッター25キロ以上走れる車。販売価格は50万円台」という無理難題に近いものだった。

日豊自動車

 湯浅は役員会議を終えて席に戻ると、社長の意図をじっくり考えてみた。社長から低燃費ガソリンエンジン車の開発責任者に指名され、その場では未知のことに挑戦する面白さに奮い立ったものの、一人になって考えてみると、なにか気が進まないのだ。

 トヨタ、ホンダに水をあけられているとはいえ、日豊自動車は日本第三位のハイブリッド車(HV)メーカーだ。以前、走行時のハンドルトラブルでバッシングを受けたのに懲りて、リスクの少ないガソリンエンジン車でアジアのボリュームゾーンに食い込もうとしているのか。

 だが、湯浅の調査ではHV車のトラブルの根本原因は、強引なコストカットにあることがはっきりしている。協力会社にコストを押しつけ、しかも発売時期を強引に前倒ししたからだ。

 (これでHV車はますます後れを取ってしまう)

 そもそも今回の決定は会社にとって最善の選択なのか、湯浅は疑問に思えてならない。

 日豊自動車は委員会設置会社ではない。しかも、取締役の数は同業他社と比べて極端に少なく、典型的なワンマン経営の会社だ。言い方を変えれば、企業統治が機能していない。

 それに、あの社長は日本のことを考えていない。

 企業はグローバルで活動する存在だから、市場のニーズがあれば日本の工場を閉鎖して(従業員の首を切って)でも市場に近いところに生産拠点を移せばよい、そう考えている人たちがいる。

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第29話「このままでは税金が3億円もかかる。6億円はあんたからの贈与だというんだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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