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どうしてFOREVER 21は社会現象になりえたのか

  • 伊藤 美恵

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2010年5月28日(金)

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 FOREVER 21(フォーエバー トゥエンティワン)をご存じですか?

FOREVER 21の日本進出第1号となった原宿店。

 1年ほど前、日本に初上陸した米国の小売チェーンです。流行を取り入れた洋服を手頃な価格で提供するファストファッションで大ヒット。あたかも“日替わり”で新作を投入するとあって、東京・原宿の1号店は今も人で混み合っていますし、4月29日に銀座でオープンした2号店も初日に1000人という長蛇の列ができるなど、1年経っても人気は衰えません。10~20代の女性であれば、ほぼ間違いなく知っているでしょう。そうでない方であっても、テレビなどの報道だったり、知人との会話だったりで「名前は聞いたことがある」という人は多いと思います。

 さて、冒頭の「FOREVER 21をご存じですか?」という質問を、私は最近、大学生にもしたばかりです。私はワグ(東京都渋谷区)というファッションを中心とするPR(パブリック・リレーションズ)の会社で代表を務めると同時に、広報・PRを養成する専門学校「エファップ・ジャポン」の学長でもあります。これまで培ってきた経験を見込まれたのでしょう、これまでに何度か大学でPRや広報をテーマとする特別講座の講師を務めました。今もご依頼をいただくことがあります。

 そんな特別講座での出来事です。私の目の前には、300人もの大学生が座っていました。広報というテーマのせいか、全体の約7割が女性でした。彼女たちは、確実にFOREVER 21のメーン客層である人たちです。ところが・・・。

 私の質問に手を挙げたのは数えるほどしかいませんでした。「そんなはずはない」と思ったのですが、やはり、でした。講座終了後のアンケートを読むと、「FOREVER 21、大好きです!」「週3回は行っています」といった具合で、驚くほどラブコールの嵐だったのです。

「日本の広報を変えたい!」

 この事態に、私は考えさせられました。広報という仕事は、言うまでもなく、コミュニケーションがすべてです。そして、そのためには「初めての相手との『共通会話』を見つける」というのが私の持論です。「共通会話」という単語は聞き慣れないとは思いますが、「お互いが会話できる共通の話題」を象徴的に表現した言葉ととらえてください。

 まさにFOREVER 21は、教室で初めて出会った大学生とコミュニケーションするための「共通会話」でした。ところが、広報に興味を持っているはずの大学生であるにもかかわらず、反応が返ってこない。「コミュニケーションとは何か」をきちんと伝えていかなければならないと痛感しました。

 実は、私は本気で「日本の広報を変えたい!」と思っています。昨年秋、フランスの藝術文化勲章シュヴァリエを受勲いたしました。日本では北野武氏や高田賢三氏なども受勲したという光栄な話です。同時に、自分が取り組んでいるPRという仕事が重要であることを改めて思い知った次第です。

 残念ながら、日本では企業経営者と話していると、PRを「リリースを配信する人」ととらえているであろうケースが少なくありません。しかし、情報を単に企業から消費者に流すだけでは何も伝わりません。特に最近はインターネットの普及で情報が溢れ返っています。今こそPRの原点に立ち返って、企業と消費者をつなぐコミュニケーションを考える時期に来ています。

 私が培ってきた経験を紐解くことで、広報はもちろん、あらゆる仕事に必要な「コミュニケーション」について、この連載を通じてヒントを提供できれば幸いです。

日本上陸、準備期間は半年足らず!

 ここで、最初の話に戻ります。なぜ私が大学の講義でFOREVER 21の話を持ち出したのか。理由は、「共通会話」に加え、もう1つあります。FOREVER 21が日本上陸するに当たって、私たちワグがPRをお手伝いしているからです。社会現象とまで言えるムーブメントが起きた裏側を、PRの立場からお話ししましょう。

 FOREVER 21のトップと初めてお会いしたのは2008年11月でした。彼らは日本進出に最適なPRエージェントを探していました。私は以前からアメリカでの人気は耳にしていましたし、「日本に上陸するならそのお手伝いをしてみたい」と思っていました。

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