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同じ条件でも支払い運賃は倍も違う

荷主企業が抱えるコンプライアンス上のリスク

  • 大矢 昌浩

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2010年6月1日(火)

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 社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の調査によると、マクロ統計から推計した日本の総物流コストは44.5兆円だという(2006年度)。GDP(国内総生産)に占める物流コストの比率は8.7%ということになる。

 欧米の調査では、先進国のGDP物流コスト比率はどこも10%前後になっている。それと比べると8.7%という数字は若干低い気もするが、日本の国土が狭いことも影響しているのかもしれない。

 一方、個別企業に対するアンケート調査の結果を集計した日本企業の対売上高物流コスト比率は、同じ2006年度で5.01%となっている(JILS調べ)。

 マクロとミクロで調査結果が大きく違うのは、物流コストとして認識されていない費用がそれだけたくさんあるからだ。

 外部への支払いを伴わない物流費を、多くの企業が管理会計上の物流コストにカウントしていない。自社施設での保管費や物流情報システムの運用費、物流業務に当たる社員の人件費などを一般管理費や製造原価の中に埋没させている。

 ちなみに有価証券報告書に物流費を記載する方法にも今のところ明確な規定はない。「荷造り梱包費」や「支払い運賃」など、各社それぞれの判断で物流コストのごく一部を計上しているのが現状だ。

妥当なトラック運賃が分からない

 実際の物流活動に費やされている費用は、その会社の経営層や財務担当者が想像しているレベルを恐らくはるかに超えている。

 しかも海外の一般的な商慣行と違って、日本では調達購買にかかる物流費が商品の本体価格に含まれてしまっているため、それも管理の埒外(らちがい)に置かれている。

 それらを含めたトータルな物流コストは、一般的なメーカーで売上高の10%を優にオーバーしているはずだ。物流コストは人件費や原材料費と肩を並べるほど、その会社の業績に大きな影響を及ぼしているにも関わらず、多くの場合、まともに管理されていない。

 そもそも物流コストの約6割を占めるトラック運賃からして、いくらが妥当なのか、多くの企業が分かっていない。そのため同じ条件で輸送した時の支払い運賃が、企業によって2倍も違うということが起きている。

 ライバル企業との収益性の違いが、実は支払い運賃の水準の違いだけで説明できてしまうというのは、ずいぶんと間の抜けた話ではないだろうか。

 なぜそんなことになってしまうのか。多少込み入った説明になるけれども、今回はトラック運賃の仕組みについてお伝えしておきたい。

 荷主が協力運送会社と契約する運賃は相対の交渉で決まる。前年の支払い実績をベースに新年度の運賃を折衝するのが一般的だ。

 前年実績に頼るほか、荷主側には支払い運賃の妥当性を判断する手がかりがない。運賃交渉は水面下で行われるため、世間相場を把握しにくい。もちろんライバルがいくら払っているのかも分からない。

 そこで筆者が発行する物流専門誌『月刊ロジスティクス・ビジネス(LOGI-BIZ)』では、数年に1度のペースで、支払い運賃の相場を把握するためのアンケート調査を行っている。

 今年2月に実施したその最新調査によると、東京から大阪に10トン車を走らせた時の距離制貸切運賃は平均で7万9117円だった。

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