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大盛況だった銀座の旗艦店、その“裏側”

  • 伊藤 美恵

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2010年6月11日(金)

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アジア初の旗艦店「XXI at GINZA by FOREVER 21」の外観

 2010年4月29日。東京・原宿に初出店してからちょうど1年、FOREVER 21は次のステップに進もうとしていました。それが、日本における第2号店となる「XXI at GINZA by FOREVER 21」のオープンです。銀座にアジア初となる旗艦店を立ち上げました。通常の直営店よりもバリエーションや品数が多く、レディースやメンズのほか、キッズラインを導入してフルラインで展開しています。場所は、松坂屋の1~5階のフロアです。

 この記念すべき日を、FOREVER 21の日本でのPRを請け負っているワグ(東京都渋谷区)の代表である私は、一抹の不安を抱えたまま、迎えました。というのも、本国アメリカと十分なコミュニケーションができたという手応えを感じていなかったからです。もっとも、この不安は杞憂に終わるのですが――。

提案のほとんどが「ノー」だった

 一体どういうことか。銀座のオープンに当たって何が起きたのか、その裏側を紹介しましょう。

 オープンが決まったのは2009年の秋でした。アジア初の旗艦店とあって、FOREVER 21の「成功させなければならない」という意気込みはすごいものがありました。分かりやすい指標が、開店前の行列です。原宿店の場合、オープン当日に2000人以上が並びました。ほかのファストファッションブランドでも行列ができたというニュースが報じられます。こうした日本の“行列文化”に、FOREVER 21は深く関心を寄せていました。

 そして、それは「銀座店は、原宿店以上の行列を作りたい」という要望になってワグに振ってきたのです。非常に難しい課題でした。いくら旗艦店とは言え、都内では2店舗目ですから、消費者にしてみれば1店舗目ほどのインパクトはありません。銀座に進出と言っても、ファストファッションブランドでは最後発に位置しますから、これも話題性には乏しい。

 出した結論は、正攻法でした。テレビや新聞といった全国ネットのマスメディア、駅看板や屋外広告など、あらゆる手段を尽くして露出を高めて集客しようと考えたのです。

 ところが、ワグの提案に対して、FOREVER 21からの返答は、ほとんどが「ノー」だったのです。認められたのは、4月29日に銀座みゆき通りで毎年行われているフラワーカーペットをFOREVER21のロゴに見立てる、「Miss FOREVER 21 Japan Contest(ミス・フォーエバー21・ジャパン・コンテスト)」を実施するなど、ごくわずか。

産地直送で届けられた黄色のチューリップの花びらで型どられたフラワーカーペット
「Miss FOREVER 21 Japan Contest」で誰が選ばれるか、来店者の関心を集めた

 ここには、日本とアメリカの消費に対する文化の違いから派生するPR手法の相違がありました。大きくは、3点です。

 まず、FOREVER 21は、良い店を好立地に出店することそのものが、最大の広告塔であるという基本的な考え方を持っています。わざわざ広告を出稿するというのは方針に馴染まないのです。

 次に、商圏のイメージが違いました。米国という広大な土地であれば、どこで出店しても、その場所に住む消費者にしてみれば「第1号店が来た」という感覚になります。しかし、同じ都内で、しかも原宿と銀座の距離であれば、銀座の消費者が「第1号店が来た」とは決して思わないでしょう。

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