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菅政権発足で、物流行政における「第三の道」を考えた

脱・労働組合、脱・国民新党を期待する

  • 大矢 昌浩

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2010年6月15日(火)

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 鳩山由紀夫・前政権で国土交通大臣政務官を務め、菅直人・新政権で同副大臣に昇格した民主党の三日月大造衆議院議員に5月にインタビューしたところ、物流行政において民主党は「第三の道」を目指しているという。

 菅首相の個人ウェブサイトにも、2009年11月22日付けで「経済における第三の道」と題した次のような記述がある。

 端的に言えば80年代以降、投資効果に低い公共事業に巨額の財政をつぎ込んだのが経済の低迷の原因。小泉・竹中路線は、リストラなどによる各企業の競争力の強化が社会全体の生産性向上になると考えたが失業を増加させ、社会全体としての経済成長につながらなかったのが失敗の原因。それでは過去の失敗を繰り返さない経済運営における「第三の道」は何か。現在、深く考慮中。

 経済成長戦略がないと批判される民主党にとっては「第三の道」こそが、自民党の新自由主義政策に代わる新たな経済政策ビジョンであるようだ。

 それでは物流行政における「第三の道」とは、具体的にどのような政策を意味するのか。筆者なりに手元にある材料を整理してみた。

ばらまきでも市場原理でもない

 「第三の道」とは、元はイギリスで規制緩和と民営化を柱とする新自由主義政策を進めたマーガレット・サッチャー政権以来の保守党に対抗するため、左派のトニー・ブレア労働党が掲げた政策ビジョンだ。

 市場原理万能の新自由主義でも、「揺りかごから墓場まで」と言われたそれ以前の福祉国家路線でもなく、社会保障制度の建て直しを図りながらも、民間企業やNPO(非営利組織)の手を借りて市場原理を利用することでその効率性を担保し、政府組織の肥大化を回避することを狙う。

 菅首相が言う「第三の道」はイギリスのそれを日本流にカスタマイズし、昔の自民党のハコモノ行政を「第一の道」、小泉純一郎・竹中平蔵路線の規制緩和・民営化政策を「第二の道」と位置づけ、そのどちらにも与しないという意味で「第三の道」という言葉を使っている。

 つまり、ばらまき行政でも市場原理頼みでもなく、制度改革と予算配分の変更によって環境ビジネスや介護・福祉サービスなどの新たな需要を生み出し、それを経済成長の原動力にしようというアイデアだ。

 単純に考えると、新たな需要を作っても一方で従来型の公共工事の需要が減れば、全体のパイは変わらないはずだが、それについてはマクロ経済の専門家に委ねるとして、この考え方を素直に物流行政に当てはめると次のようになる。

 すなわち物流行政の「第一の道」である地元利益誘導型の社会資本整備はしない。「国土の均衡ある発展」から国際競争力に視点を移し、道路や空港、港湾などのインフラ整備に戦略性を持たせる。

 業界保護や補助金のばらまきもやめる。民主党は「第三の道」とは別に「アジア内需」の取り込みを経済政策の柱の1つに掲げている。そのために空港や港湾の関連事業法の自由化を進め、国際物流の効率と利便性を向上させる。

コメント3件コメント/レビュー

>大企業の正社員や公務員の利益が政治の世界で過度に実現されている。筆者も含め、そのことに疑問と不満を持っている一般市民は少なくないと思うのだが。既得権益にまみれた大企業の正社員ですw記事でご指摘の問題点はその通りだと思いますが、果たしてどれだけの国民が問題と認識しているでしょうか?というのは、公務員試験の競争率は相変わらず高いし、新入社員へのアンケートでは終身雇用が望ましいとの回答率が高くなっているからです。正社員と非正社員の格差を無くすためには、最低限解雇条件の緩和と、労働者側の長期雇用へのインセンティブになっている退職金・企業年金への規制が必要だと思いますが、果たしてどれだけの国民がそれを望むか・・・。公務員の給与カットよりも新卒採用の削減を優先した民主党に「第三の道」なんて大層なものが出来るわけが無い事は言わずもがな、今の国民に論理的に必要な構造改革を情緒を抑えて実行する力があるとは思えません。やはり、一部の民の力で地道にやっていくしかないのではないでしょうか。(2010/06/15)

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>大企業の正社員や公務員の利益が政治の世界で過度に実現されている。筆者も含め、そのことに疑問と不満を持っている一般市民は少なくないと思うのだが。既得権益にまみれた大企業の正社員ですw記事でご指摘の問題点はその通りだと思いますが、果たしてどれだけの国民が問題と認識しているでしょうか?というのは、公務員試験の競争率は相変わらず高いし、新入社員へのアンケートでは終身雇用が望ましいとの回答率が高くなっているからです。正社員と非正社員の格差を無くすためには、最低限解雇条件の緩和と、労働者側の長期雇用へのインセンティブになっている退職金・企業年金への規制が必要だと思いますが、果たしてどれだけの国民がそれを望むか・・・。公務員の給与カットよりも新卒採用の削減を優先した民主党に「第三の道」なんて大層なものが出来るわけが無い事は言わずもがな、今の国民に論理的に必要な構造改革を情緒を抑えて実行する力があるとは思えません。やはり、一部の民の力で地道にやっていくしかないのではないでしょうか。(2010/06/15)

「政治というのはおよそそういうもので、政府がビジョンに向かって進もうとすると、利害関係者が政党に圧力をかけて、それを揺り戻そうとする。その間をとって新しいルールができる。今の動きは、その課程にある」<自民党時代の最大の利権者は官僚だった。民主党は現状、労組寄り、中小企業寄りであり、当面は大企業や官僚にシフトしすぎた制度の解体から始めねばならない。たかだか1年で成果を求めすぎですよね。皆さん。まぁ、普天間問題、違法政治献金問題はどう言い訳もできないから鳩山政権は終わりましたが。(2010/06/15)

大学2年生の経済の知識も無い総理大臣、「経済学史」の講師の様にやたら20世紀前半の旧い経済学者の名前を出したがる金融担当副大臣、一体彼等に何が出来るのか?愛媛県知事選に民主党公認が欲しいが為に「高速道路無料化」という虚偽論文を、女性問題で落ち目だった管直人氏に持ち込み、やがてそれが民主党のマニフェストに。現在ドイツ「アウトバーン」では貨物自動車はGPS料金徴集システムで高速料金を支払っている。イギリスでは過去十年に開通した全高速道路が有料だ。米国を含め、先進国の高速道路「有料化」が常道だ。米国の物流コストが安いのは、世界一の貨物輸送システムが存在するからだ。「40フィートコンテナー」を鉄道輸送出来ない日本は、物流「ガラパゴス化」している。欧米では、地方自治体が企業誘致する為の税制・労働基準・行政支援と物流システム(道路・港湾・河川・空港)がワンセットになっている。相変わらず「耳に心地よい」話に終始する現政権の嘘にはウンザリだ。(2010/06/15)

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