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佐々木常夫・東レ経営研究所社長に聞く[1]

  • ヒューマンキャピタルOnline編集部

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2010年6月15日(火)

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 東レ経営研究所の佐々木常夫社長の3冊目の著書である「そうか、君は課長になったのか。」は、発行から3カ月で8万部を超えるベストセラーとなった。その最大の理由は、頭で理解させるのではなく、心に響くこと。

 自らの家族である長男の自閉症や妻の内臓疾患・うつ病の状況を白日の下にさらした「ビッグツリー」を読まずとも、真実をベースにした部下との接し方は心を打つ。出版に至った経緯や背景、心境などを聞いた。

(聞き手はヒューマンキャピタルOnline編集長小出由三)

 ―― 「ビッグツリー」に始まり「部下を定時に帰す仕事術」、「そうか、君は課長になったのか。」と立て続けに出版されました。その経緯を教えてください。

東レ経営研究所の佐々木常夫社長

 佐々木 最初の「ビッグツリー」を出すきっかけになったのは、ある週刊誌の特集に出たことです。「帰リーマン」という特集で、早く帰るサラリーマンをこう呼んだものでした。この記事を見たWAVE出版の玉越社長が、「本を書いてくれ」と言ってきたんです。でも私は、「冗談じゃないですよ玉越さん、私は現役のサラリーマンですよ。本を書く時間も無いし、実名で家族の障害や病気のことなんか書けるわけないじゃないですか。家族も反対するし」、と断ったんですよ。

 ところが、何度も足を運んでくるんです。2回目に来たときは「世の中には重い荷物を背負った人がたくさんいるので、その人たちに夢と希望を与えてほしい」と。上手いこと言うな(笑)と思ったんですが、「それは私の仕事じゃない」とこれも断りました。で、次は「家族のために書きましょう」と。意味が分からなかったですね。

 ただ、出版するかどうかは別として、記録を残しておこうと思いちょこちょこと書き始めました。ところが昔のことなので、思い出せないことがあって家族に聞いたんです。そうすると、子供や家内がそのときの手紙や日記を出してきて、「あのとき、こうだったのよお父さん。気がつかなかったでしょ」と当時のことを自らの心境とともに思い出してくれるんです。そう言われてはじめて、「そういうことだったのか」と分かることが多かった。10年とか20年前の、そのときの家族の状況と彼らの気持ちを何年もたって理解したわけです。

本を書くことで家族の絆が強くなった

 一方、家族も「お父さんはそんな大変な仕事をしていたの」と、私のことを理解してくれて。そういうやりとりをしないと書けないですからね。大げさに聞こえるかもしれませんが、それで家族の絆が強まったんですよ。そして、最後に出来上がった原稿を見て、出版に反対だった2番目の男の子と家内が、「お父さん、この本出そうよ」と言ってくれたんです。心配していた家族が賛成してくれた。「玉越さんの言葉はこういうことだったのか」と思って、出版することにしました。でも本人的には「これでおしまい」と思っていました。だって家族の絆が深まったんだから(笑)。

 ところが、今度は世間が許してくれなかった。出版10日後から、テレビ各局や出版社などあらゆるメディアが取材に来たんですよ。何が起こっているのか最初は理解できませんでした。

 冷静に考えると、たぶん「親が子を殺し、子が親を殺す」この時代、メディアとしては格好のアンチテーゼの物語と思ったんでしょうね。「こういう本を出したら感動する人がいるよな」と。最初は無理やり書き始めたんですけね。だけど途中からはね、「私のように、いろんなハンディを持っても頑張ってきて結果が出ましたから、そういうのって世の中に発信してもいいんじゃないのかな」と思うようになりました。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師