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マスオ上司、部下を置いて逃げる。

【第2回】 新人類型マネージャーが組織の停滞を招く

  • 稲垣 公雄

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2010年6月16日(水)

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 前回は自己中心型の「スネオ」課長が登場した。さて、今回、丸定商事で問題を起こすのは、営業サポートグループの福田雅夫チームリーダーだ。部下には優しいのだが、ピンチに弱い。新人類型のマネージャーで社内では「マスオ」さんと呼ばれている。

2010年6月24日8時45分。 丸定商事・営業2課、打合せスペース――。

 お客さま相談室の中谷室長が話しているときから、福田雅夫グループリーダーの視線が泳いでいた。中谷が帰ると、福田はやっとのことで、口を開いた。

 「な、な、中川君、どうしようか?」

 さえない朝だった。中川丈人が担当する顧客企業から、苦情が入ったのである。その会社の役員と丸定商事の役員が旧知の仲で、直接、クレームが入ったらしい。お客さま相談室長が、慌ててその件でやってきた。営業2課の島田課長とその上司の田中部長はたまたま朝から外出だった。仕方なく、営業サポートグループの福田と一緒に対応にあたった。

 営業2課が取り扱っている情報機器は、ただパッケージ商品を売るだけでなく、顧客先のネットワークにつなげたり、ちょっとしたカスタマイズをして納めることが多い。そういった場合、営業部の中にある営業サポートグループの出番になる。福田はこのグループのリーダーで、実質課長相当の立場である。そして、今回、苦情が入った企業の担当でもある。

 「福田さん、私に聞かないでくださいよ。担当といっても、引継ぎで一度しか行ったことないお客さんですよ。普通は、どうするんですか、こういう時?」

 「いやぁ、どうしたらいいのかなぁ…。僕はあまりクレーム対応したことがないんだよね…。とりあえず、部長が戻ってくるの待って相談しようか…」

 中川は営業職になってまだ3カ月しかたっていない。福田は10年以上、今の業務を担当するベテランだ。その前はSEをやっていたらしく、商品知識や専門知識については皆から一目を置かれている。しかも、グループリーダーという職にありながら担当企業を数多く抱え、今でも普通の担当者同様、あるいはそれ以上に夜遅くまで働いている。

 ところが、である。まじめで仕事はできる。仕事はできるのだが、そこから先が「?」なのだ。

マスオ課長代理、逃げる

 そのとき、中川の電話が鳴った。

「はい。営業2課、中川です」
「あー、平田だが…」
「えーっと、どちらの平田様ですか?」
「常務の平田だよ」
「平田常務! 大変失礼いたしました!」
「中谷くんから話はいっているかな? とにかく、一度こっちにきて説明してくれないか?」

 汗が噴出してきた。すぐさま常務の部屋に行かねばならない。田中部長も戻ってないのに…。よく知らない会社のことを、一体なんて話せばいんだろう――そう思いながら、福田の方を振り返った。

 福田がいない―――。

 中川が電話を取った時には、確かに席に座っていた。

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