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社員の「やりたい感」が会社を変える

早坂めぐみ・キリンビールV10推進プロジェクト担当に聞く

  • ヒューマンキャピタルOnline編集部

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2010年6月22日(火)

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 9年ぶりにビール系飲料の首位を奪還したキリンビール。それを担った人づくりのベースには、組織風土改革を進める「V10推進プロジェクト」がある。同プロジェクト専任メンバーである早坂めぐみ氏に、取り組みの具体的な内容とポイントについて聞いた。

 V10の推進により組織風土は着実に変わり始めている。その背景を探ると、経営トップのコミットメントの必要性も浮き彫りになった。

(聞き手はヒューマンキャピタルOnline編集長小出由三)

 ―― まずV10推進プロジェクトの概要から教えてください。

キリンビールV10推進プロジェクト担当の早坂めぐみ氏

 早坂 V10のネーミングですが、まず10年後のありたい姿を描き(Vision)、それをキリンが大切にする価値観(Value)を軸に思考・行動して実現して、お客様にいちばん近い会社を目指す(Victory)という3つの意味の“V”と10年後の10を組み合わせたものです。

 目指すことは2つ。(1)社員一人ひとりが自ら考え行動する組織風土をつくる、(2)現場の意見が経営に迅速に生かせる仕組みをつくる――ことです。

 2005年にスタートした活動ですが、最初の3年間は職務・職制・勤務地・性別無関係で場を囲むフォーラム開催を軸に意識改革を進めました。

 キリンビールには当時、生産・物流・営業の3本部、人事・広報・企画の3部がありましたが、部門を超えて社員が集まり語り合う機会がなかったんです。そこでフォーラムという形で場を与えました。

 参加した人は、「会社には造る人、運ぶ人、売る人、活動を支えてくれるスタッフがいて、みんながちゃんと仕事をしているからお客様に喜んでいただけるんだ」ということに気づいてくれたんですよ。バリューチェーンの中での自分の仕事の位置づけを確認でき、働く意味とか目的、ヨコ連携の重要性を感じてもらえました。

 また、社長が社員と車座になって対話をする時間も毎回設けました。これは、現場とトップのダイレクトコミュニケーションを図る上でも重要な役割を果たしたと思います。フォーラムは2005年から3年間にわたり全国で60回開催し、延べ人数で2200人、社員の6割が参加しました。

「新キリン宣言」からV10プロジェクトに

 数々のフォーラムを通じて社内にアクティブなインフォーマルネットワークが醸成されてきたことを受け、2008年夏から第2ステージ「業務カイゼン」に入りました。各現場で実務を通して、よりスピーディに、より効果的にビジョンを実現していくのが狙いです。この夏から3年目に入ります。

 ―― そもそもV10が始まった原点はどこにありますか。

 2004年秋、キリングループの長期経営大綱「KV2105」策定が進むなか、荒蒔康一郎社長(当時)から加藤壹康・営業本部長(現キリンホールディングス会長)に、「中核事業であるキリンビールがKV2015実現の鍵。国内は市場が縮小する厳しい環境だが、再成長を目指してあるべき姿を描いてくれ」という指示が出て始まったのが、初期のV10推進プロジェクトです。

 その後1年をかけて本社内で議論。結果、これは片手間にできる仕事ではないということで、当時のリーダーの起案で組織風土改革をミッションとする専任組織「V10推進プロジェクト」が立ち上がったんです。

 どんな計画も担うのは人。人は「やらされ感」で仕事をする時と「やりたい感」で仕事をする時の生産性がまるで違うんですよね。ですからV10推進プロジェクトは、全社員がビジョンと価値観を共有し、一人ひとりが自ら考え行動すると共に、部門を超えた横連携が自然にできる風土を醸成しようとスタートしたのです。

 ―― 事前のすり込みに3年をかけているのはすごいですね。最近の経営者はすぐ結果を求めるものですが。

 歴代社長は継続性を意識いただけています。例えば三宅占二・前社長(現キリンホールディングス社長)はいつも、「自分の仕事の7割は社内のヨコ連携強化、組織風土改革だ」と語り、工場訪問やフォーラムでの対話集会については優先順位を高く設定されていました。現松沢幸一社長も重要性を十分理解いただいていて、現場社員との対話は今も月3回ペースでやっています。

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