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米国は意図的に「経営のプロ」を作っている

経営のプロを大量に輩出するメカニズム

  • 岡島 悦子

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2010年6月24日(木)

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 なぜ米国では、たくさんの「経営のプロ」を輩出できたのか。その理由のうち、前回はMBAをはじめとする「教育のしくみ」について触れた。今回は、米国企業の果たす役割、いかに「意図的に」経営のプロを輩出するメカニズムを内在しているのかについて、見てみたいと思う。

早い段階から経験の場を与える米国

 米国の多くの大企業には、幹部候補を選りすぐり、独自のプログラムによって特別に養成するようなしくみがある。リーダーシッププログラム、ハイポテンシャルプログラムなど、呼び名はさまざまだが、特定の幹部候補を会社が選抜し、挑戦的な目標を与えて成長させ、厳しく実践で鍛えていくエリート教育を施していくのだ。

 善し悪しはさておきとして、米国のリーダー育成の発想は明快である。大胆に言ってしまえば、組織を大きく3つ、2割のリーダー層、6割のフォロワー層、2割の(言葉は厳しいが)“いざというときにはリストラ対象”とでも呼べる層に分け、まずは2割のリーダー層の教育に、時間も手間もかけるのだ。

 そしてリーダー層から、さらにポテンシャルの高い人材をふるいにかけ、幹部候補生としての確度の高い母集団―タレント・パイプライン―を形成していくのである。

 ジャック・ウェルチはじめ、日本でも高い支持を得るようなカリスマ的なCEOを輩出することができたのは、ポテンシャルの高い人々を見極めて抜擢し、早い段階から経験の場を与えるしくみを企業が持っていること、すなわち、こうしたプログラムの存在と、厳しい選抜体制の存在が大きいと私は感じている。

 そして、その根底には「人材の成長の可能性を信じてやらせてみる」という経営者の強い思いと成功体験が存在している。早い段階で経験の場を与えることには、当然多少のリスクが発生する。しかしながら、「ポジションが人を育てる」ことの効用の方をより重要視し、経営者はリスクを覚悟し、腹をくくってやらせてみるのである。

 米国の企業のこうしたタレント・パイプラインにのっている人が必ずしもMBA卒とは限らないが、MBAが選抜の遡上にのる人々の大きな苗代になっていることは間違いない。そして、第2回でとりあげた、カルロス・ゴーン社長がなぜ40代にしてルノーの副社長となり、日産の再建を任されることになったのかも、こうした「意図的に経営幹部を育てる」といった会社の意図があったからに他ならない。

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