「日本一楽しい職場」

まさに至れり尽くせり、“究極”の働きやすさを追求するベンチャー企業

関西一の従業員満足度を誇るEC studio

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2010年6月30日(水)

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 「日経ビジネス」は6月28日号で以下のような特集を組んだ。「日本一楽しい職場――『もしドラ』を超える現実があった」(購読申し込みはこちら)。

 長引くデフレとグローバル競争の激化で多くの企業には閉塞感が漂う。個々の職場に目を転じても、強いられる効率化と求められる成果の重みで職場に吹く風は滞る。「毎日でも会社に行きたい」。胸を張ってこう言い切れるビジネスパーソンはそれほど多くないのではないだろうか。

 だが、つまらない職場に未来はない。

 この国は今、時代の転換点に立っている。新興国が猛烈な勢いで飛躍する一方、足元を見れば、会社は閉塞感ばかりで成長の芽に乏しい。日本を牽引した製造業はより高い付加価値を求められ、国内ではサービス産業が経済成長の主体となりつつある。

 この時代に必要なのはイノベーションであり、顧客を感動させるサービスだ。そして、それを実現するのは楽しい職場にほかならない。この特集に関連して、「楽しい職場」として定評がある職場を描く。2回目の今回は大阪・吹田のEC studio。

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【目次】
・スター美容師 どん底で気づいたもの――本誌p.20
・赤字必至の建設現場はなぜ黒字に変わるのか――本誌p.22
・僕が職場で輝く理由――本誌p.26
・チーム成島の栄光――本誌p.30
・大企業も現場から蘇る――本誌p.34
 
日本一楽しい歯医者――6月28日公開
究極の「働きやすさ」を追求――6月30日公開
・15年続く「泣ける朝礼」――近日公開予定

(日経ビジネス、篠原匡)

 大阪・吹田にEC studio(山本敏行社長)という不思議なベンチャー企業がある。本社は幹線道路沿いの一軒家。JR吹田駅から15分ほど歩いたところに立っている。事業内容はIT(情報技術)を用いた経営改善支援。かみ砕いて言えば、企業のホームページの売り上げアップ支援などが主な業務である。

 創業は2000年。ITバブルの最盛期、山本社長が米国留学中に起業した。資本金は1414万円、従業員33人、売上総利益も5億7000万円(2010年3月期)に過ぎない。一見すると、どこにでもありそうなITベンチャー。だが、EC studioは恐るべき素顔を隠していた。会社に対する従業員の満足度が極めて高いという素顔を。

吹田ベンチャーの恐るべき素顔

 従業員のモチベーションにフォーカスした経営コンサルティング会社、リンクアンドモチベーションは「Employee Motivation Survey」という組織診断サービスを提供している。従業員にアンケートを取り、企業と従業員の関係や従業員同士の関係を調査。従業員が求めている項目と実際の満足度を比較するというものだ。

EC studioの山本敏行社長。「会わない経営」がモットー。(写真=宮嶋康彦)

 大企業から中小企業まで年間100社ほどが受けているこの調査。今年3月、EC studioは関西一の称号を手にした。それも2年連続の関西一。総合得点も極めて高いものだった。それだけ、従業員に働きがいのある会社ということだろう。

 なぜ無名のベンチャー企業が高い評価を得ているのか――。不思議に思って吹田の本社を訪ねてみると、「楽しい」「働きがいがある」などと言う以前にすこぶるユニークな会社だった。ビジネスモデルも社内制度もすべて、である。なぜ働きやすいのか。何がどうユニークなのか。とりあえず、事業内容を見てみよう。

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著者プロフィール

篠原 匡(しのはら・ただし)

昭和50年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、日経BP社に入社。以後、主に「日経ビジネス」の記者として活動している。趣味は競艇と出張、庭いじり。著書に『腹八分の資本主義』(新潮社)、『おまんのモノサシ持ちや』(日本経済新聞出版社)がある。



このコラムについて

日本一楽しい職場

新興国が猛烈な勢いで飛躍する一方、足元を見れば、職場は閉塞感ばかりで成長の芽も乏しい。製造業はより高い付加価値が求められ、国内ではサービス産業が経済成長の主体になりつつある。その時代に必要なのはイノベーションであり、顧客を感動させるサービス。それを実現するのは楽しい職場ではないか。
このコラムは2010年6月28日発売の日経ビジネスで特集した「日本一楽しい職場」の関連企画。「楽しい職場」と評価されている職場や現場を紹介する。

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