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なぜ2人の息子を同時に社長にしたか
理由を話します

羽鳥 兼市・ガリバーインターナショナル会長

  • 荻島 央江

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2010年7月5日(月)

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 長男の由宇介、次男の貴夫を共に後継者とし、同時に社長へ就任させる――。2008年6月にそう決断したとき、マスコミや周囲からの批判にさらされることは覚悟のうえでした。

 「社長が複数いる会社」なんて私自身、聞いたことがなかったし、外部から見れば「2人の息子かわいさに、後継者を絞りきれなかった親の愚行」と映ることは間違いありません。「羽鳥は何という親バカ」「上場企業としてあるまじき会社の私物化」……。この前代未聞の人事を発表した途端、そんな声が飛んでくるのは明らかでした。

羽鳥 兼市(はとり・けんいち)氏
1940年福島県生まれ、70歳。59年、福島県立須賀川高校卒業後、父親が経営する自動車整備工場の羽鳥自動車工業に入社。66年、義兄と自動車修理などを手掛ける羽鳥総業を立ち上げたが、76年手形詐欺に遭い倒産。同年、中古車販売の東京マイカー販売を設立。94年、買い取りを専業化し、ガリバーインターナショナル・コーポレーション(現ガリバーインターナショナル)を設立。東証1部上場、従業員数2253人、売上高1448億円(2010年2月期)の一大企業を築き上げた。2008年から現職。(写真:鈴木愛子)

 それでも私は、ガリバーインターナショナルという会社を永続させるためには、2人の息子を共に社長にすることが最善の事業承継である、と結論づけました。

 そもそも世間では「社長2人体制」は、私が発案したかのように誤解されていますが、実は言い出したのは息子たちです。あれは2007年の夏、社内研修合宿の帰り道でした。移動中の車の中で、「自分たち2人に社長をやらせてください」と突然、言ってきた。

 そりゃあ最初は驚いたし、「あり得ない」と思いました。最初に言ったような世間体の問題もあったし、長男と次男を同時に社長にして失敗したときのリスクも大きい。加えて、当時の私はまだ、息子たちに会社を任せる気などさらさらなかった。本気で100歳まで経営をやるつもりでしたから。

 でも、息子たちはいたって真剣です。彼らから「兄弟2人で経営したいと考える理由」を聞かされるうちに、「これは一考に値するかもしれない」と思うようになった。そこで、「1週間だけ考えさせてくれ」と返事をしたんです。

社長が2人いたほうが会社は安定する

 常識的には、後継者候補が2人いる場合、それぞれの力量を見極めて、リーダーの資質があるほうをトップに任命し、もう1人を補佐役にするのが当然だと思われています。私自身、そう考えていました。

 ところが、息子たちは、「社長と副社長でなく、同じ権限を持つトップが2人いたほうが、会社は安定する」と主張する。考えてみればそれも確かに一理あって、企業の衰退に限らず、世界の悲劇のほとんどは、絶対的な権限を持つ1人のリーダーが独裁的に判断を下すことから起きてきた。もしヒトラーと同じ力を持つ人間があの時代のドイツにいたら、ホロコーストはあったでしょうか。

 私は全く気がつかなかったのですが、息子たちは数年前からそんなふうに、「次世代の経営体制」について2人で相談していたらしい。その結果、兄弟で社長をやることこそ、ガリバーインターナショナルという会社が間違った方向にいかないためのベストの選択だという答えにたどり着いた、と言うのです。

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