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変質するグローバリゼーションの行方

――ティファニーのフィランソロピーから「伝統」の戦略化を考える

2010年7月6日(火)

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 選挙戦たけなわのはずの7月第1週です。ところが何というか、ワールドカップ・サッカーと比べてさえ、今ひとつ盛り上がりに欠ける感じがある参議院選挙と、正直僕の目には映るのです。それが良いか悪いかは別問題と思いますが。

 1つの理由は「顔が見えにくい」ことではないかと思うのです。例えば、サッカーではアルゼンチン、敗退してしまいましたが、ディエゴ・マラドーナ監督は実にイイ味を出してましたね。

 「大差敗退で監督辞任か?」という報道もあるようですが、ぜひ残ってほしいなと思いました。こう言っちゃ失礼ですが、ちびっこいのが濃いキャラ丸出しで、今年のワールドカップを大いに盛り上げた主な立役者ではないでしょうか?

 正直、世代が重なる僕には、大昔の「5人抜き」とかカモシカのようなマラドーナの印象が強くて、近年は「あーあ、あんなに太っちゃって・・・」と(やはり自分も20キログラム近く体重が増えたりしてることは棚に上げて)思っていたのですが、スーパーマリオ・ブラザーズをも想起させ(?)、手塚治虫のヒゲオヤジキャラのようなカワイサも漂わせる「マラドーナ監督」、今後サッカー界全体の1つの顔、目玉になっていけばいいのに・・・なんてことも感じました。

 そういう意味で今回の参院選、よくも悪しくも「顔」が見えにくい。でもこれは、タレントが知名度の「顔」で、という選挙で盛り 上がっているわけではない、と考えれば、必ずしも悪いばかりではないと思うのです。

 「この人知ってる!」「握手した!」で一票というような安易な話でなく、地味に見えるかもしれないけれど、政策や人物をしっかり見据えて一票を投じる、そんな大人の社会につながる選挙になれば何よりではないか、なんてことも思います。

 今回は選挙の話題ではないですが、やはり一見すると地味な中に新しいネクスト・スタンダードの鍵が潜んでいるかもしれませんよ、というお話です。

ティファニーが評価する「地方の伝統」

 先週、都内でとあるレセプションが開かれました。ティファニー財団賞。ご存じない方が多いかもしれません。実は私も今回ご連絡をいただくまで知りませんでした。

 ティファニーは、改めて言うまでもなくアメリカのジュエリーブランド。1837年創業ということですから、既に200年近い歴史を持っているわけですが、ティファニーの文化財団が日本向けのフィランソロピー、社会文化貢献として賞を出していることは、決して派手に喧伝されていません。

 ティファニー財団賞は「日本の伝統文化と現代社会」を結んで、10年以上地道に活動している団体を対象に選考が行われるもので2010年は第3回目を迎えるとのことでした。

 今年のティファニー財団賞、伝統文化大賞は京町家再生研究会 、伝統文化振興賞は赤煉瓦倶楽部舞鶴の2団体に与えられました。

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 大賞は全国的に知られた活動で、各地の運動にも広く影響を与えるモデルとなるもの、振興賞はむしろローカルに深く根を下ろしたもの、いずれも地元に根付いた長年の活動を顕彰しようというもので、アメリカンジュエリーというティファニーの派手目な印象からは、飛び抜けて地味な、しかし極めて価値ある取り組みであると思い、驚いたものです。

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 ちなみに、今年はたまたま「京町家」と「赤煉瓦」いずれも建築系の受賞となりましたが、ティファニー財団賞は決して建築の賞ではなく伝統文化がよく保存され、かつそれが21世紀の現代の人々の生活と密着し、新たな可能性につながるものを対象に賞が授与されており、第1回は「美濃和紙あかりアート展実行委員会」、第2回は佐渡の「アース・セレブレーション実行委員会」が大賞を受賞、伝統工芸や地元の音楽芸能なども選考の対象となっています。

 一方、ティファニー伝統文化振興賞は第1回が「西塩子(にししおご)の回り舞台保存会」(茨城県常陸大宮市)、第2回は「チーム黒塀プロジェクト」(新潟県村上市)が受賞しています。

 さて、日本国内で、むしろ若い世代が必ずしも注目しないかもしれない「古い日本」、しかも地方地方の地元に伝わる伝統に、ティファニーが注目している。

コメント1件コメント/レビュー

中東に炊飯器を売るとき、現地の好みにあわせて、故意におこげが出来やすい装置を作ったメーカーも会ったのですが、今はいないですかね(もっとも当時も今も「中東で米飯を食べるのか?」なんて文系出身のくせに言いそうな人もいっぱいいるけれども)。リスクを取りたくないだけなのかなという気もします。主流でない(と力のある人達が思っている)文化を評価する以上「何故?」と聞かれるのは自然の流れだし、下手をすると、よいものを正しく評価しいているのに世間の流れより先をいってしまい、批判されるなんてことも(特に日本では)起こりがちだから。それが怖くて評価しないというのもあるのかもしれない(それ以上に、毎日をアメーバのように、部下やマネージャーの言うがままに生きている、食物を排泄物に変換する装置の様な人物が多いからかも)。(2010/07/06)

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中東に炊飯器を売るとき、現地の好みにあわせて、故意におこげが出来やすい装置を作ったメーカーも会ったのですが、今はいないですかね(もっとも当時も今も「中東で米飯を食べるのか?」なんて文系出身のくせに言いそうな人もいっぱいいるけれども)。リスクを取りたくないだけなのかなという気もします。主流でない(と力のある人達が思っている)文化を評価する以上「何故?」と聞かれるのは自然の流れだし、下手をすると、よいものを正しく評価しいているのに世間の流れより先をいってしまい、批判されるなんてことも(特に日本では)起こりがちだから。それが怖くて評価しないというのもあるのかもしれない(それ以上に、毎日をアメーバのように、部下やマネージャーの言うがままに生きている、食物を排泄物に変換する装置の様な人物が多いからかも)。(2010/07/06)

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