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PRが育てば、経済は元気になる!

  • 伊藤 美恵

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2010年7月9日(金)

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 これまで3回(「どうしてFOREVER 21は社会現象になりえたのか」「大盛況だった銀座の旗艦店、その“裏側”」「『高級ブランド』における露出と売り上げの関係」)にわたって、私が代表を務めるワグ(東京都渋谷区)の仕事を通じて、「共通会話」というコミュニケーションについて説明してきました。それを踏まえて、今回は私が考える「PR」について、お話したいと思います。

 私は自分の仕事を「アタッシェ・ドゥ・プレス」と称しています。これはフランス語で、直訳すると「報道担当官」になります。日本では、PR(パブリック・リレーションズ)、広報といった呼び方が一般的でしょう。ただ、この場合「リリースを配信する人」「商品を貸し出しする人」として認識されているのが実情です。

 しかし、本当のPR=広報の役割は決してこうした枠に留まるものではありません。この思いがあるから、私はあえて「アタッシェ・ドゥ・プレス」という呼び名にこだわるのです。

根幹は「情報を正しく伝える」こと

 では、「本当のPRの役割」とは何なのでしょうか。それを紐解くには、そもそも日本にPRの考え方が入ってきたとされる終戦時にまで遡る必要があります。

 第2次世界大戦で日本は敗色濃厚にもかかわらず、事実を隠そうと「撤退」を「転戦」と表現するなどして国民の士気を落とさないようにしたという話を聞いたことがあると思います。一方、イギリスやアメリカなどの連合国軍は、戦争の実態を国民に正確に伝えて、その情報を基に国民が自ら対応していくように導いたと言います。

 この結果、日本は疲弊しきった形で終戦を迎え、連合国軍は勝利を収めました。すなわち、「情報を正しく伝える」ことによって、人々は正しく判断して行動するために、良い結果を得ることになる。この考え方が、PRの原点にはあります。

 PRの効果を理解していたGHQ(連合国軍総司令部)は、日本経済を復興する手段としてPRに目を向けました。どこにどんなモノがあるかを正しく広く発信すれば、それを理解した人々は消費意欲をわき立たせる。人々が消費をすれば、企業はさらにモノを作るようになる。この好循環で、経済が活気づくだろうというわけです。

 ここで、重要なのが「正しく情報を伝える」という点です。誰が情報の正しさを担保するのか? そのために、PRでは“第三者”の立場であるメディアを通じて商品やサービスを「取り上げてもらう」という手法になります。一方で、別の理論も生まれてきます。それは、メディアを「買う」、いわゆる広告宣伝です。メディアの担保に頼らず、自分たちの力で正しい情報を伝えていく活動と言い換えてもいいかもしれません。

 広告宣伝は、商品を消費者に認知させるのに大きく貢献しました。まだ消費が未成熟な社会でしたから、人々は欲しいものがいくらでもありました。広告を打つと、どんどんモノが売れていく――。

 企業が広告宣伝に力を入れるようになります。それがいつしか「正しい情報を伝える」ということから、「売るために広告を打つ」「広告を打たなければ売れない」という方向へシフトしていったように思えます。そんな流れの中で、潤沢な資金を投じて生まれてくる華やかな作品が人々の注目を集めるようになります。舞台の中心は広告宣伝で、PRは広告宣伝に付属するサービスの一貫というふうにとらえられるようになり、その状態が長く続くことになります。

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