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常務、ミドルマネージャー育成にかける。

【第6回】総集編(上)~エンゲージメント・マネージャーを生み出す 組織戦略

  • 稲垣 公雄

バックナンバー

2010年7月14日(水)

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 前回まで日本企業に5つのタイプのマネージャーに焦点を当てながら、それぞれの特徴や課題を考察した。では、彼らの行動や思考パターンをもとに、組織を生かし、現場に活力を与える管理職はどう育てていけばいいのか。今回は、管理職を育成するポジションに立って見ていく。

第1回「スネオ」タイプを読む方はこちら

第2回「マスオ」タイプを読む方はこちら

第3回「ダメおやじ」タイプを読む方はこちら

第4回「星一徹」タイプを読む方はこちら

第5回「島耕作」タイプを読む方はこちら

2010年12月某日16時30分。 丸定商事・常務室――。

 平田晋作は電話機を置いた。ついに、A社の新規営業が成功した。田中部長からの契約締結手続きに入る、という連絡だった。

 つい先ほどまでの打ち合わせの資料に、改めて目を落とした。丸定商事の従業員の活動実態・意識を調べた組織風土診断調査結果。通称、『エンゲージメント度調査』だ。今回が2回目。1回目から半年がたっている。

 そこで指摘されている診断結果は、半年前からは随分、改善していた。

-全社的に、会社の方針に対する共感度や納得度は、まだ十分高いとはいえません。ただし、営業部において、前回と比べて著しい改善が見られます。

-第1回と同様に「内向き、上向きの意識」が強くなっています。従業員自身は「CS意識」を持っているつもりですが、職場や会社全体のCS意識が低いため、お客様の方を向いた仕事ができない、という声が大きくなっています。ただその傾向は第1回調査時よりもかなり改善されています。特に、営業部において大きな改善が見られます。

-第1回と同様に多くの部署で、部下の部課長に対する信頼感が低くなっています。この点についても、営業部で大きな改善が見られます。

 担当したコンサルタントは興奮していた。

 「平田常務、すばらしいです。この営業部の改善は劇的です。おっしゃっていた新規営業のプロジェクトが、ものすごく良い影響を与えているでしょう」

 良くはなっているだろう、とは期待していたが、正直、ここまで良くなるとは想像していなかった。

 営業部の診断結果に改めて目を落とす。2課だけは、前回も今回も全社平均と比べるとかなり良好な結果で変わっていない。ともに偏差値は70を超えている。一方、1課は前回の平均やや上のレベルから、今回は60弱まで改善。そして、3課とサポートグループは偏差値で30台だったのが、なんと平均である50を超えてきた。島田、星野、本川、福田の顔が浮かぶ――。

 この診断を担当しているコンサルタントが、半年前に、第1回の報告をした時の言葉が今でも耳に残っている。

 「丸定商事さんは、今、中から腐りかけています――」

 このコンサルタントに言わせると、丸定商事はミドルマネジメントが全く機能していないという。ミドルマネージャーを活性化させ、従業員のやる気を引き出さなければ、ますます業績は低下するだろうと指摘された。失礼な奴だ、何が腐りかけてるだ――と初めは思った。

 しかし、実は思い当たる節があった。特に、平田が所管する営業部。3課の本川課長はいつも「私が、私が…」と話をしてくる。サポートの福田はいつ話しても煮え切らない。星野はしっかりしてはいるのだが、今どき、あれでは部下がついてこないだろう。多少まともなのは、島田ぐらいか…。だから田中部長を配置したのだが、その成果が出ているとはあまり思えなかった。

 じゃぁ、どうすればいいのか?

 「スモールスタートがいいと思います。何かのプロジェクトで、明確なビジョンを、常務自らが従業員に向けて示すべきです。そして、そのプロジェクトで1つの成功体験を作りましょう。営業部の一部の部署では、他の部署と比べればまだやる気を維持しています。ここでなんとかしないと、本当に非常に難しい事態に陥ります」

 そして、最後にコンサルタントはこう言った。

 「ミドルマネージャーを変えたかったら、平田常務、あなた自身がまず変わってみせることです――」

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