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日本はサイバー自衛にどう取り組むべきか?

――誰がネットワーク・セキュリティの急所を押さえるか

2010年7月27日(火)

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 前回(「裸の王様のカラオケ民主主義論」)、前々回(「タコに当落予想されてたまるか!」)と「ネット選挙」の話題を考えました。が、実はこの話の落としどころは、勘の良い読者の皆さんにはお気づきだったかと思いますが、「サイバー軍備」にあります。

 昨年6月、米国バラク・オバマ政権が成立して半年ほど経った頃、ロバート・ゲーツ米国防長官は米戦略軍の下に「サイバー軍」を創設することを正式に表明しました。今年10月からの本格稼動を目指して準備が進んでいるはずです。

 サイバー軍とは「サイバースペース」での戦争を戦い、軍事に用いられるコンピューターをハッカーたちから守る専門の情報軍を指すものです。

 さて、ここであえて誤解を招く書き方をするなら、日本は徹底して「サイバー軍拡」に力を注ぐべきではないか? というのが今回のお話のポイントです。今、仮に日本の自衛隊も陸海空の三自衛隊に留まらず「サイバー自衛隊」を創設するとして、どういう戦略が可能か考えてみるのは、国の安全保障を検討するうえで一定以上の効果があるものだと思うわけです。

 過日、某所で「伊東さんは好戦的なハト派だ」と呼んでいただきました。なるほど、そういう表現もありうるか、とちょっと意識して、ここでは「軍拡」なんて書いてみたわけですが、以下、そのココロを記してみたいと思います。

システム段階での公正性の確保

 本題のサイバー軍備に入る以前に、まず「ネット選挙」の話にケリをつけておきましょう。

 ネット選挙では「公正性」に関して、従来の印刷物やポスター、看板やちょうちんと全く違う水準での「平等」が必要だと考えます。

 あえて名前をつけるなら「アクセス平等性」とでも呼べばいいでしょう(今、僕が勝手に作った言葉ですが)。

 この問題を考えるには「選挙活動におけるアクセス不平等」を考えれば、すぐに問題の所在が分かるはずです。

 例えば「グーグル村八分」という言葉があります。グーグルに限らずヤフーでも何でもいいんですが、検索エンジンのシステム側で意図的に特定の検索語を排除するような設定をすることが可能です。

 もし選挙活動期間中、ネットワーク上のシステムで、特定の候補者名や特定の政党の情報だけをはじき出してユーザーに見せない、あるいは特定の候補者名ばかりを優先的にユーザーに提供する、といったことがあれば、これはシステムぐるみの選挙偏向と言わねばならないでしょう。

 現行の公職選挙法が、政見放送について定めている「機会均等」と同様のことは、少なくとも、選挙管理委員会が提供する選挙活動サーバー上で、アクセス平等性を確保した形で行うなら、一切の問題は回避できるはずです。

 通常考えるならこれが1の1ですが、「ネット選挙解禁」という言葉の中に「選挙管理側がネット上に新たなメディアやコンテンツを用意する」という要素が、極めて希薄であることが、選挙という生の政治と、情報ネットワーク環境、とくにシステム・エンジニアリングなどテクノロジー・サイドとの距離を強く感じるところです。

 もっとはっきり言うなら、政治回りの本音が、かなり重症の技術音痴とカップリングしているのでは? という強い疑いがあるわけですね。

ツイッター選挙をリアルに考える

 現状では、各々の候補が勝手に作ったウェブサイトがどうこう、という以上の話になりにくい「ネット選挙」議論、そこで技術の基本が押さえられていないのは、素人の生兵法になりかねませんよ、というのが、ここでの指摘の1の1ですが、さらに、やはり浅い思惑でと思いますが「ツイッターについては除外する」云々という部分について、現実的な対策の入り口を確認しておきましょう。

コメント7件コメント/レビュー

「他人に出来心を起こさせない」というのも、他人への「愛」だという考え方を教えて戴いた事があります。家に鍵を掛けずに泥棒に入られたら、泥棒に罪を犯させてしまったことになる訳ですから、その泥棒さんに対して「愛情が足りなかった」という事になります。人間というものは、時にこの世で犯罪や「悪」を実行して、その報いまでも味わってみたい魂も生まれてきますから、どんな場合も想定して、人間社会全体の防衛を考えていく事は大切だと思います。これから表面化してくるのは、軍隊による戦争だけでなく、金融戦争、水戦争、食糧戦争、資源争奪戦争、色々な争いごとが複雑に生じますが、自分も相手も生かし、自分にも相手にも誤った道を進ませない為の哲学と智慧を考え抜いていかなければならないと思いました。貴重な視点をありがとうございました。(2010/07/27)

「伊東 乾の「常識の源流探訪」」のバックナンバー

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「他人に出来心を起こさせない」というのも、他人への「愛」だという考え方を教えて戴いた事があります。家に鍵を掛けずに泥棒に入られたら、泥棒に罪を犯させてしまったことになる訳ですから、その泥棒さんに対して「愛情が足りなかった」という事になります。人間というものは、時にこの世で犯罪や「悪」を実行して、その報いまでも味わってみたい魂も生まれてきますから、どんな場合も想定して、人間社会全体の防衛を考えていく事は大切だと思います。これから表面化してくるのは、軍隊による戦争だけでなく、金融戦争、水戦争、食糧戦争、資源争奪戦争、色々な争いごとが複雑に生じますが、自分も相手も生かし、自分にも相手にも誤った道を進ませない為の哲学と智慧を考え抜いていかなければならないと思いました。貴重な視点をありがとうございました。(2010/07/27)

いつもすばらしい御提言、ありがとうございます。 私は公立図書館で司書をしています。職業として日本人の知る自由・学ぶ権利を護る義務を負っています。 それだけに、近頃のネットや電子書籍端末やらが、すべて米国製であり、しかも先生のおっしゃるとおりに我々には見えにくいシステムから成り立っていることには、深い危惧を憶えます。もしも、そこで不正があれば、私たちの社会全体も、ひとりひとりの人間としての尊厳も、大きな傷を被ります。既に少しずつ傷を受けているのではないか、と思える節もあります。 この事実を深く認識して、公正性を確保することは、なにより大切だと考えています。これは、なにも日本人だけの問題だけではありません。 (もっとも、最近の日本の出版界やライターなどは、エロ本などをのぞいて、かならずしも民主主義の根幹である思想・良心・表現の自由を護る意欲は無いようですが・・・) (2010/07/27)

先生の貴重なご意見・ご指摘ありがとうございます。安全保障貿易管理関連をやっている者です。日本に限らず技術や機械等の貨物も軍民両用に転用可能なものが沢山あります。輸出規制されているものの中にはこれらのものや、さらにはIT関連のもの・技術等も含まれており形の見えない兵器としても考えられていると思います。これらのものはこれから先、もっと緊急で重要な問題となってくると存じます。(2010/07/27)

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