「鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」」

盛り上がりは日本に、成長性では米国に軍配

サッカーW杯の“見られ方”を日米比較する(下)

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2010年7月29日(木)

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 前回のコラムでは、サッカーワールドカップ開催中にちょうど日米を半分ずつ滞在することになった私が感じた、両国のワールドカップに対する盛り上がりの違いについて書いてみました。日本滞在中に多くの方から「日本に比べて米国ではワールドカップは盛り上がってるの?」という質問を頂いたので、少なくない方が同じような疑問を抱いているのではないかと思い、まずは私が感じたままを率直に書いてみたつもりです。

 今回のコラムでは、日米のワールドカップの盛り上がりが数字的に見てどれ程のものだったのか、あるいは他のスポーツと比べてどの程度の盛り上がりに相当するのかを検証してみようと思います。

国民的な盛り上がりでは日本に軍配

 まず、単純にテレビ視聴率で日米を比較してみると以下のグラフのようになります。日本の視聴率は関東地区のもので、番組が2部構成になっているものはそれぞれの視聴率を併記しています。また、米国の視聴率は米国全体のものと、いずれの試合でも国内最高視聴率を記録したサンディエゴ地区のものを併記しています(多くの人種・言語・宗教が入り混じる米国では、地区によって視聴率に大きな差が生じるケースがあるため)。

 放送日(平日・休日)や放送開始時間の違いがあるので一概には言えませんが、ざっくりと言うと、代表戦については日本では毎試合、国民の2〜3人に1人がワールドカップを視聴していたのに対して、米国では12〜30人に1人が視聴していたというようなイメージになります。「代表戦の視聴率」を「盛り上がり」の指標と考えると、少なくとも日本の方が国民的な盛り上がりを見せていたとは言えそうです。

「世界に伍して戦う」ことが好きな日本人

 次に、日米の代表戦で今大会最高視聴率を記録した「日本代表対パラグアイ戦」(57.3%)と「米国代表対ガーナ戦」(8.2%)を例にとって、その試合がそれぞれの国内の他スポーツイベント・競技と比べてどの程度の盛り上がりに相当するのかを見てみることにしましょう。

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著者プロフィール

鈴木 友也 (すずき・ともや)

鈴木 友也 ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。1973年東京都生まれ。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)を経て、マサチューセッツ州立大学アムハースト校スポーツ経営大学院に留学(スポーツ経営学修士)。世界中に眠る現場の“知(インサイト)”を発掘し、日本のスポーツビジネス発展のために“提供(トランス)”する――。そんな理念で会社を設立し、日本のスポーツ組織、民間企業、メディア、自治体などに対してコンサルティング活動を展開している。ほかにも講演、執筆でも活躍中。著書に『スポーツ経営学ガイドBOOK』(ベースボール・マガジン社、2003年)、訳書に『60億を投資できるMLBのからくり』(同、2006年)がある。中央大学商学部非常勤講師(スポーツマネジメント)。ブログ『スポーツビジネス from NY』も好評連載中。Twitterのアカウントはtomoyasuzuki

(写真 丸本 孝彦)



このコラムについて

鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」

「スポーツビジネス先進国」と言われる米国。その市場規模や人気などで日本を凌駕する。そこでは、日本にいては思いつきもしない先進経営が繰り広げられている。だが、進みすぎたが故の問題も内包する。米在住のスポーツマーケティングコンサルタントが、米国スポーツビジネスの現場を歩き、最新トレンドを解説していく。
果たして、米国は日本スポーツ界の「模範解答」となるのだろうか?

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