東北楽天ゴールデンイーグルスの創業メンバーとして、ゼロからの球団立ち上げに携わった南壮一郎氏。今回は、共に創業に関わった上司の1人、小澤隆生氏のインタビュー後編をお送りします。
新しい事業の成否のカギは、何よりも最初の「打ち出し角度」にあると説く小澤氏。いわば新事業のコンセプト作りです。楽天イーグルスの本拠地を仙台に置いたこと、「野球はエンターテイメントである」と定義したこと…。球団事業を初年度から軌道に乗せることができた大きな要因は、この「打ち出し角度」がよかったから、と小澤氏は言います。
それでは、肝心の「打ち出し角度」そのものは、どうやって決めればいいのでしょうか? 新事業のコンセプト作りのポイントについて語っていただきました。
(日経ビジネスオンライン編集部)
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日経ビジネスオンライン編集部(NBO) 前回は、新事業における「打ち出し角度」の重要性について、お話いただきました。では、打ち出し角度そのものは、どうやって定めていくのですか?

1999年ビズシークを創業。2001年に楽天に売却。楽天執行役員、楽天野球団取締役事業本部長を歴任し、2006年に退職。2016年東京オリンピック招致委員会チーフインターネットオフィサー等を経て現在は楽天株式会社、ロケットスタート、DLE等々の顧問、取締役を務める。ライフワークは職場体験。
小澤 これは、南が連載で書いていたけど、「徹底的な情報収集」に尽きます。
よく僕がいっていたのが「できるだけ周囲を懐中電灯で照らせ」ということでした。というのも、創業時の僕らはプロ野球チームという真っ暗闇に立ったようなものだったんですよ。
自分がどんな所に立っていて、周囲に何があるのかも分からない。懐中電灯で辺りを照らさないと動くこともできません。徹底的な調査とはそれを指していました。
徹底的な調査で自分の「物差し」を作る
当時は、大学生を10人ぐらいボランティアで募って、会社でひたすら調べものをさせました。あと南とよく海外と日本の事例を比べていましたね。とにかく、自分がどこに立っていて、どっちに向かっているかが全然分からなかったんですよ。
それと「物差しをつくる」という表現もよく使っていました。プロ野球の世界の尺度というか相場というか、そういったものが全然分からなかったので、早く自分の中で物差しを作らないといけなかったからです。
ファンクラブ、チケット、グッズ、スポンサー…。あらゆる種類の提案書が次々と来るんですが、プロ野球の物差しがないと、何が正しくて何が正しくないのかよく分からないんですよ。
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ビズリーチ代表取締役。1976年生まれ。1999年、米・タフツ大学数量経済学部・国際関係学部の両学部を卒業後、モルガン・スタンレー証券東京支店に入社。投資銀行部においてM&Aアドバイザリー業務に従事する。その後、香港・PCCWグループの日本支社の立ち上げに参画し、日本・アジア・米国企業への投資を担当。2003年、株式会社S-1 スポーツを自ら設立し、日米のスポーツ関連企業に対し、戦略コンサルティング業務を行う。

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