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「不安」がなければ、「期待」も生まれにくい

【期待の条件編その1】「不安」は我々の存在意識の基盤

2010年9月15日(水)

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 忙しい現代に暮らす我々の毎日は、小さな断続的な「不安」に満ちたものではないか。

 朝起きて枕元の目覚まし時計を寝ぼけ眼でまさぐり、「今、何時?」とばかりに確かめる。少しでも起きるべき時間が過ぎていたなら、さあたいへん。曖昧な「不安」は一気に「恐れ」へと変わる。おそらく誰もが一度や二度は、こんなヒヤリとする体験を持たれたことがあるに違いない。

 こうした小さな出来事が語るように、我々は毎日の暮らしの中で程度の差こそあれ、何らかの大小の不安に苛まれて生きていると言えるだろう。ひょっとすると「不安」を持たない時はないと言っていいほど、「不安」は我々と隣り合わせの心理であるのかもしれない。

 だからこそ、デザインにおける「期待」の持つ意味を論じる時に、この「不安」という概念をどう捉えていくかが重要になる気がしている。

「不安」の心理状態とは?

 そこで「不安」について、もう少し、客観的に見つめ直しておきたい。朝の起床を例にとって考えてみよう。一般的にはどこで我々が「不安」と感じるかといえば、多くの人が起床の遅れに気づいた時と言うに違いない。つまり、「恐れやまずさ」を感じた時こそが「不安」な事態を指すと考えがちだ。

 しかし、その段階では既に「不安」という状況を経過して、起床の遅れに気づいたことによる「恐怖やまずさ」と次に起こるかもしれないさらなる事態に対する「不安」がない交ぜになった心理状況であると言えるのではないだろうか。このケースにおける「不安」の有り様に関して、「不安」という概念が持つ意味とは何であろうかということも考えながら、もう少し丁寧に解析してみたい。

 仮に就寝していた時は潜在的な心理はともかく、しばし「不安」を忘れていた時間であり、目覚ましを手に取って、時間を確かめようとした時に少しずつ曖昧ながらも「不安」の意識が芽生え始めるのではないだろうか。やがて文字盤を見て、自分の置かれた状況をはっきりと把握できるまでが、本来「不安」と呼ぶにふさわしい心理的に不確定な状況を指すものと考える。

 「まずい!」と思った瞬間には、既に自らの置かれた立場に対して、何か対応をしなければという防衛反応が目覚め、とっさに「どうしよう?」という次なる大きな疑問を伴うさらなる「不安」に捕らわれてどうしていいか分からない状況に陥る。結果的に「不安」が自らの対処能力を超えてしまう「パニック」状態を誘引する。

画像のクリックで拡大表示

「心配」と「不安」の混同

 「不安」を巡る心理にも、様々な状況と変化があると考えられる。

 本人が「不安」を明確に意識している場合もあれば、逆に全く気づいていない場合もあるに違いない。既にその「不安」に経験を持っているケースと全く経験のない「不安」に出会うかもしれない。「不安」自体が基本的に予測に基づく心理だが、中には予測しにくい「不安」に苛まれることもあるかもしれない。

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