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【鼎談編 その2】「月曜までにやっといて」を金曜夕方に言う人って…

2010年9月22日(水)

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 「SAMURAI(サムライ)」マネージャーの佐藤悦子さんと、ジャーナリストの清野由美さんとによる連載「『オトコらしくない』から、うまくいく」が、このたび大幅な加筆修正を加え、日本経済新聞出版社から単行本として刊行となりました。単行本発売記念として、佐々木常夫さん、佐藤さん、清野さんとの鼎談をお届けしておりますが、今回はその2回目です。

「オトコらしくない」から、うまくいく』(日本経済新聞出版社)

 さて、モテる人の条件にはいろいろありますが、相手の気持ちを慮ってくれる、誠実である、そして約束を守ってくれるという3つは、かなり重要なのではないでしょうか。一言で言えば思いやりがある人なのですが、相手の立場に立ってものを考えられる人というのは、男女かかわらず、魅力的です。

 「オレが、アタシが」と自分の都合や立場だけを主張することを「オトコらしい」と言うのだとすれば、相手の立場に立った「オトコらしくない」働き方をする人のほうが、魅力的で、仕事もうまくいく――。今回の鼎談では、そのことについて、第一線で活躍するお三方が、それぞれのお仕事での実体験を交えて語ります。
(編集Yに代わって、編集I)


清野 自分の時間を大切にしない、という「オトコらしい」慣習は、相手の時間にも無頓着という態度につながりますよね。

佐藤 とても仕事ができる方なのですが、30分遅刻は当たり前、ひどいときは周囲が1時間待ち、という方が私の知っている中にもいらっしゃいました。でも、その方がディシジョンメーカーなので、みんな待つしかない。仕事の判断力は優れているのに、なぜ遅刻するのだろう、と不思議でした。

清野 私にもそういう経験があります。ある経営者の方を連続でインタビューした時なのですが、多忙だからという理由で、ご指定の時間が朝9時なんです。こちらはいつもより早起きをして、家事もろもろを前倒しして、朝は電車も遅れがちなので、時間の余裕も持って、その時間にうかがいましたが、毎回30分は待たされました。で、隣の部屋からは、その経営者の方が「○○ちゃん、今度ゴルフ行こうよ」なんて、電話で楽しそうに話している声が聞こえるんです。

佐々木 それは災難でしたね(笑)。特別な才能が求められるような仕事もありますから、一概には言えないと思いますが、サラリーマンではやっぱり時間を守れない人は、仕事は全体的にできませんね。仕事のできる人は、タイムマネージメントがしっかりしています。

佐藤 私が「時間はもう、絶対守ろう」と改めて決意したのは、2006年にユニクロとのプロジェクトが始まった時です。柳井(正)会長兼社長を初め、全社的に朝型であるのに加え、NYとのTV会議など海外とのコミュニケーションもありますので、朝の7時、8時から、というミーティングもよくあります。

佐々木 7時はすごいですね。

佐藤 それで7時ぴったりに会社にうかがいましたら、「もう始まっていますよ」という雰囲気で・・・。社内のメンバーは5分前には集まって、開始時刻にはすっと本題に入るのがユニクロの流儀で、「『5分前が定時と心得よ』ということなのだわ」と、痛感しました。

 柳井社長はそういうところも素晴らしい方ですが、楽天の三木谷(浩史)社長も、私の知る限り、時間に遅れたことがない方です。万一遅れる場合は「何分遅れます」と、必ず具体的にご連絡をくださいます。そういう超多忙な方々の完璧な時間管理を見るにつけ、そんなに忙しくもない私たちができないなんてヘン、と、肝に銘じるようになりました。

佐々木 傑出していなくても、仕事のできる人はやっぱり時間を守ります。仕事ができるという中には、人から信頼されるという要素があり、それは約束を守ることですから。

清野 かといって、どうしようもない不可抗力で遅れる場合もありますよね。

佐々木 それは仕方がないですよね。

清野 いろいろな人がいる面前で、遅れてきた部下を罵倒する人にも会ったことがあります。あれはあれで、ものすごく見苦しくて嫌だと思いました。

佐々木 人を怒る時は、人のいないところでやらなきゃ、効き目が少ないですよ。その辺でも、変な錯覚を持っている人がいますよ。公衆の面前で罵倒すると、俺の権力をむき出しに見せてやった、というように気持ちいいんですよね。それで夜に酒のさかなで、「俺は今日、あいつにこう言ってやった」と自慢してね。それは大物じゃないんですね。

清野 大物ではない。本当におっしゃる通りです。あと、タイムマネージメントの欠如で言いますと、佐々木さんのご著書に出てきた、夕刻の6時になって仕事が終わった時に、「明日の朝までにこれをやっておいてくれ」と言ってくる上司。

佐々木 ああ、いますよね。

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「【鼎談編 その2】「月曜までにやっといて」を金曜夕方に言う人って…」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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