• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

菅さん、国民はあなたを選べなかったのですよ。

【番外編】武田斉紀の『住みたくなる日本のつくり方』

  • 武田 斉紀

バックナンバー

2010年9月15日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 このたび編集部の方から声をかけていただき、通常の私のシリーズ「武田斉紀の『行きたくなる会社のつくり方』」の番外編として、普段は企業向けコンサルティングを行っている視点から、今回の民主党代表選挙を通して見た現政治に対する思いを書かせていただくことになった。題して『住みたくなる日本のつくり方』、1つのヒントとしてお読みいただければ幸いだ。

* * * * * * * * * * * * * *

民主党代表選挙は、本当に選挙だったの?

 昨日午後、民主党の新代表に菅直人氏が再選された。立候補した本人たちと党所属の国会議員にとってはあっという間のお祭りだったのかもしれないが、国民にとってはあまりにも長い対岸のお祭り騒ぎでしかなかった。正直私は途中から、どちらが勝とうがどうでもよくなっていた。何しろ私には“選べない”のだから。

 果たして民主党代表選挙は、国民のための選挙だったのだろうか。

 選挙という以上、「選ぶ自由」が保障されていなければならない。菅氏と小沢一郎氏が、叫び、媚び、最後は「態度を早く決めないと後で後悔するぞと迫った」(中間派議員のコメント)相手は、国民ではなく党所属の議員だった。国民はただ舞台を横目で見るだけで、一国の首相を選ぶことができなかったのだ。これが果たして「国民のための選挙」といえるだろうか。

 某テレビ局の解説者もコメントしていたが、民主党代表選挙とは「政策論争の名を借りた、権力闘争だった」のではないか。政策論争なら、円高や景気対策など緊急事態満載の今ではなく、政権獲得以前から国民に問いながら行ってもらいたかった。十分に時間はあったはずだ。

 恐らくは政権奪取を優先して、2人が政策の違いに目をつぶってきたことが原因だろう。これまで表立って政策論争することを封印してきたにもかかわらず、民主党代表選挙というイベントの場を借りて始めてしまった。薄々自分とは目的や価値観が合わないと分かっていた相手に、「どちらが正しいか、決闘ではっきりさせようぜ」とふっかけたような戦い。まるで、別れることを前提に始めた夫婦ゲンカのようだ。

 彼らはこう言うかもしれない。「国民は一年前に我が民主党を選んだじゃないですか。その民主党が目指す姿の範囲でのちょっとした政策の違いを議論しているだけだから(本当にそうか?)、付き合ってくださいよ。ただ、あなたたちにはどちらがいいかは“選べない”のだけどね」と。国民の生命と生活にかかわる政治の選択を、国民のほとんどができなかった。

 この期に及んで政策論争を始めたことはいったん横に置くとして、もしも今回、“国民投票”として実施されていたら、我々国民は大いに納得しただろうか。私はノーだ。それぞれの政策の組み合わせのAコースとBコースから、または2人のリーダーから二者択一することが、果たして「選ぶ自由」といえるのだろうか。

 私がシリーズで書かせていただいている『行きたくなる会社のつくり方』では、「自分の目的や価値観と合った会社や仕事を選びましょう」とお勧めしている。不況下においては誰もがその自由を持てているとは言わないが、世界的に見てもこの国には職業選択の自由が保障されている。

 公教育によって基礎学力もあるから、一念発起して頑張れば、人生の途中で職業を変えることもできる。どうしても合わない会社や仕事を選ばないという自由もあるし、自分で会社を興したり独立することもできる。

 それに対して日本の政治はどうだろう。「選ぶ自由」が余りにもなさすぎないだろうか。

 私は政治家でも、政治評論家でもない。国民の1人、日本人の1人として政治にかかわってきた。20歳になって以来の投票率は100%なので、最大限の「選ぶ自由」を行使してきたといっていい。けれどもそこには自由に選べたという実感がない。しかもその実感は年々下がっているように思えてしょうがない。

 なぜなのか。そして現状を打破するアイデアはないのか。今回いただいた機会を通して、「選ぶ自由」という観点から、今後の日本を考えるヒントをご提示できたらと思う。

コメント39

「武田斉紀の「行きたくなる会社のつくり方」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

韓国がダメでも、日本なら技術を見る「目」が投資家にあるはずだ。

崔 元根 ダブル・スコープ社長