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「中立」という1点を探しても、そこに答えはない

リーダーのための「言葉の整理学」(その5)

  • 藤野 英人

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2010年9月29日(水)

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(「『未来』に立って、今を見ていますか?」(その1)を読む)

(「自分、他者そして社会。投資するから『豊か』になる」(その2)を読む)

(「生きるためには『空気』だけでなく『水』も必要です」(その3)を読む)

(「『偏見』の裏側に、儲けるチャンスがある」(その4)を読む)

―― 「中立的な視点」と言うと、一般的には「足して2で割る」発想が多いですよね。2つの対極をなす意見があった場合、それらを1本の線で結んだ中間点に当たる意見を「中立」としがちです。

藤野 英人(以下、藤野) そうですね。しかし、それは「中間」というポジションに立っただけであって、決して「中立」ではないと私は考えています。そもそも、一般的に言う「中立」という立場は、対立軸があってこその発想です。そこでの選択肢はAという意見と、その対極にあるBという意見の2種類のみ。私は、この「選択肢が2種類しか存在しない」こと自体、疑問なのです。

 例えば、先日の民主党代表選を報道する際に使われた「小沢派」と「反小沢派」という表現。このような対立構造は、本来、実在し得ないはずです。経済政策ひとつ取っても多種多様な考え方があってしかるべきなのに、それらを単純に2派に分類するなんて強引すぎませんか?

藤野 英人(ふじの・ひでと)
投資信託運用のレオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)の創業者・取締役最高投資責任者(CIO)。レオス・キャピタルワークスの「ひふみ投信」ファンドマネジャー。野村系、JPモルガン系、ゴールドマン・サックス系の資産運用会社を経て、2003年レオス・キャピタルワークスを創業。 中小型・成長株の運用経験が長く、ファンドマネジャーとして豊富なキャリアを持つ。東証アカデミーフェロー、明治大学非常勤講師。主な著書に『スリッパの法則』(PHP文庫)、『運用のプロが教える草食系投資』(共著/日本経済新聞出版社)、『もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら』(阪急コミュニケーションズ)など。(写真:村田 和聡 以下同)

写真:藤野 英人氏

―― ただ、この例に関わらず、「A」か「B」かという極端なレッテルを貼って構造を単純化すると、一見すれば分かりやすくて、理解した気になってしまうのも確かです。

藤野 分かりやすいという点では頷けます。しかし、情報化が進んだ現在、インターネット上など個人が自由に発言できる場がたくさん存在しますし、もっといろいろな考え方に目を向けるべきです。そう考えると、意見を両極端な2種類のみとするプロファイリングそのものが、ある種、時代遅れなのではないでしょうか。

考え方の数だけ、立ち位置が存在する

―― しかし、個人が自由に発言できるはずのインターネット上の書き込みにおいても、リアルの世界と同様の押し問答が繰り広げられているのが現状です。

藤野 そうですね。先日もツイッター上で、ある一部の人たちが「楽天の三木谷浩史さんは英語の公用語化を採用したからネット左翼だ」と盛り上がっているのを目にして驚きました。

―― えっ? どういうことですか。

藤野 「英語を使う=日本語を否定している」という曲解のもと、「反右翼的である」とプロファイリングされたのでしょう。「左翼」という言葉自体の根本的な定義が崩壊している点も疑問ですが、何よりカテゴライズが極端すぎます。

―― それは要するに、「ネット右翼」に当てはまらないから、自動的に「ネット左翼」という括りに入れられた、ということですね。

藤野 恐らくそうでしょう。その根底には、自分を含めた世の中すべての人が必ずどちらかの意見に属しているという偏見があるのではないでしょうか。そして、人はあるポジションにはまってしまうと、その中で思考を閉ざしてしまいがち。しかし本来は対極のポジション以外にも、考え方の数だけ様々な立ち位置が存在しているはずです。

―― 見えていないところにたくさんの考え方=点が存在するとなると、点と点の真ん中にある「中間」という立ち位置自体が意味を持たなくなりますね。それどころか、線を結ぼうにも、点が多すぎて線の引きようがない。この場合、中立的な判断ができる立ち位置はどこにあるのでしょう?

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