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そして企業はいよいよ“学校”になる

『はじめての課長の教科書』の著者、酒井穣氏と語る(下)

2010年10月1日(金)

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 企業にとってイノベーションの重要性が高まり、それを担う人材の育成が人事の主要な仕事になってきている。それに伴って、人材育成は企業経営そのものとなり、人事と経営企画を担当する部署が融合していく──。

 前回では、こうした議論を展開した中原淳・東京大学准教授とフリービットの酒井穣・戦略人事部ジェネラルマネージャー。両氏の対談をお届けする3回目となる今回は、酒井氏がフリービットで実践している人事施策を披露する。

 さらに酒井氏が最初に目指した通り、企業はビジネススクールのような「学びの共同体」になっていくと両氏は予想する。

初回から読む)

中原 先にこれからの人事の役割は、イノベーションの実現に貢献することだと指摘されました。そうした新しい人事を実行するために、まず何から手を付けたのですか。

酒井 そもそも世の中にはどのような人材育成の手法やプログラムがあるのかを調べて、網羅的に書き出しました。本を読んだり、ネットで調べたりして。「じんつく」というサイトが役に立ちましたね。

中原 「みんなで作る人事制度図鑑」…。

酒井 そうそう。そうしたサイトを利用して、手法を洗い出しました。もっともその全部を導入することはできないので、導入するかどうかを判定する基準を次に考えた。

 その中で最も重要な評価軸と位置づけているのが、自分で考案したオリジナルのフレームワークです。『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』では、第4章の冒頭に掲載しています。

 横軸に「自発」と「受身」、縦軸に「経験」と「座学」をそれぞれ置き、4つの象限のどれに当てはまるかを分類するものです。

 「1種(自発の経験)」「2種(自発の座学)」「3種(受身の経験)」「4種(受身の座学)」の順で人材育成プログラムのデザインを評価します。

 特に人材の自発により発動し、実際の経験を通してプログラムが意図しているところを学ぶ「1種」に該当するものを最優先で実施していくことになります。

研修よりも経験が大事だから、経験をデザインする

中原 ここでは「経験」という言葉がキーワードですね。

酒井 経験が大事だということは、『パフォーマンス・コンサルティング』でも強調されています。この本では、そもそも研修によって習得された知識やスキルの8割以上は実務に活用されていないと指摘していますから。

 例えば、プロジェクト・マネジメントの実行を手がけたことはあるが、その理論は学んだことのない人と、理論は本を読んだり、セミナーに参加したりして積極的に学んでいるけれども、実行した経験のない人。どちらが貴重かといえば、前者の方でしょう。

 このフレームワーク以外にも、様々なフレームワークをフィルターとして使って、人材育成のプログラムをデザインしています。例えば分かりやすいのは、コストとインパクト(費用対効果)でしょうか。

 導入することが簡単かどうかというコスト的な視点と、それが人材の育成に大きな効果があるかどうかというインパクトの視点とで評価する。ただ、インパクトについて客観的に測定するのは難しいので、あくまで直感的な評価になります。

中原 人事施策を様々な軸で分類することは大事ですね。例えば人事施策には、人に挑戦を促すものと人に安心を与えるものがある。

 そこで興味がわくのは、企業ごとにどちらの傾向が強いかです。非常に挑戦系の組織なのか、それとも安心系の組織なのか。会社によっては、福利厚生が異様に手厚いところがあったりしますし。

酒井 フリービットについて言えば、皆すごくやる気はあって、本当に良い会社だなと思います。ただ、やる気はあるけれども、スキルがまだ足りないという社員が多いですね。それが人材育成の必要性を主張する1つの根拠にもなっています(笑)。

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