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ブランドを支えるデザイナーとは、どんな存在なのか

「巨匠」「スター」「若手」らがひしめく“競争と共創”の原理

  • 佐藤 オオキ

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2010年10月13日(水)

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 ブランドをどう作っていけばいいのか――。

 多くの企業が頭を悩ませる、この課題。単に、優れた品質や機能を追求したり、流行を取り入れた外観にこだわったりする従来のようなものづくりからは、ブランドは生まれない。

 そもそもブランドとは、企業や商品が消費者に伝えたいメッセージであり、目に見えないものである。言い換えれば、伝えたいメッセージのないところからブランドは生まれない。そして、伝えたいメッセージがあっても、的確に表現できなければ消費者には届かない。

 経営者が思い描くメッセージを「可視化」して表現し、ブランドの構築につなげていく。これを担うのがデザイナーだ。すなわち、ブランドづくりにデザイナーの存在が欠かせない。

 「ブランドさえ確立すれば、売り上げは後からついてくる。極端に言えば、欧州企業はこんな考え方をしている」。こう話すのが、デザインオフィスnendo(ネンド、東京都目黒区)を率いる佐藤オオキ氏だ。2006年に米経済誌『ニューズウィーク』で「世界が尊敬する日本人100人」に選出されたほか、佐藤氏による創作イス「cabbage chair」はニューヨーク近代美術館やパリ装飾美術館に永久収蔵されるなど、卓越したデザインセンスは世界の注目を集めている。

 現在、佐藤氏は日本だけでなく、イタリアのミラノにも拠点を構え、欧州でも活動している。そこから見えてきたのが、欧州企業のブランドづくりに対する情熱だ。それは時として、ものづくり以上に、ブランドへのこだわりを示す姿勢にも表れている。そのために、デザイナーの力を最大限に引き出そうとする。

 そんな欧州企業はどのようにブランドづくりを進めており、デザイナーである佐藤氏はどのように関わっているのか。「ブランド×デザイン」のヒントを、佐藤氏の経験から探っていこう。

 nendo(ネンド、東京都目黒区)は、2002年にスタートしたデザインオフィスです。私、佐藤オオキは早稲田大学大学院で建築を学び、nendoを設立しました。当時、日本では、建築やデザインがジャンルごとにはっきりと分業化されている印象がありました。建築家は建築を、インテリアデザイナーはインテリアを、グラフィックデザイナーはグラフィックをデザインするのが当たり前、というふうに。しかし、それらのジャンルを横断して、建築的な思考であらゆるデザインに携わることができるに違いないと、その頃の自分は確信していたのです。

建築の考え方はすべてに通ず

 そう考えるようになった大きなきっかけは、卒業旅行で体験したミラノ・サローネでした。「ミラノサローネ」は、毎年4月にイタリアのミラノで行われる世界最大規模の家具の見本市です。照明や日用品などインテリアに関連したあらゆるものが展示され、世界中からデザイナー、メーカー、メディア関係者たちが集まってきます。そこで、驚いたのが、建築家がインテリア関連のプロダクトを出展していたことです。肩書きにとらわれることなく、誰もが自由に活動している様子が心に残りました。

画像のクリックで拡大表示

 「日本のデザイン界も、いずれこうなっていくに違いない」。こんな仮説に基づいて、私はデザインオフィスを立ち上げたのです。ジャンルや活動形態をこれと決めず、カタチと色を変えながら活動していくスタンスを表す言葉として、オフィスの名前は「nendo」にしました。

 設立当初の意図通り、nendoは建築、インテリア、プロダクト、グラフィックなど幅広いデザインにかかわらせていただいてます。もちろん、学生時代に勉強したのは建築なので、最初から他分野にかかわるスキルがあったわけではありませんが、考え方そのものはすべてのジャンルで応用できるのです。

 なぜなら、建築のデザインとは、単に建物を作るにとどまらないからです。法規、設備、環境への配慮、社会的な責任などを踏まえて、概念をカタチにしていきます。この作業は、ロジカルに物事を考えて具現化する行為です。アウトプットされるものに備わった一つひとつの要素は、すべてが根拠を持ち、意味や機能を持たなければなりません。この考え方は、たとえコップひとつを作る時であっても応用できるのです。

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