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筋肉の動きから「期待」や「不安」を読み取れるか

【オノマトペと期待編その1】デザインの評価や開発を支援できる情報的資源

2010年10月13日(水)

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 「期待」が顕在化すると、我々は一体どんな身体行動を取り、表情を呈するのか。

 子供たちにワークショップなどで出会うと本当に一人ひとりの目が輝いていて、恐らく彼らに比べるとずっと目が輝かなくなっている僕としてはデザインを教えに行ったつもりが、逆に僕自身の暮らしの中に活力をデザインしてもらえたような気分になって得をした気分になることが多い。

 では、一体「眼が輝く」とはどういった身体的状況なのかと気になって、一時、巷で見かけた嬉しそうな人や幸せそうな人々の表情をそれとなく観察していた時期がある。そして、そうした観察を通して気づいたのだが、どうやら我々は「嬉しい」ことがあった時に「目が輝く」ということばかりではないことに気づいた。嬉しい人たちは確かに遠くから見てもそれと分かるほど、独特の幸せ感に満ちた表情が自然と全身に溢れてしまっていて、隠そうにも隠しきれず、誰の目から見てもすぐ見て取れるほどである。

人が交錯する空間にある「輝き」

 ところで、旅や飛行機が大好きな僕にとって、エアライン関連のデザインの仕事は大のお気に入りの仕事である。幸いに、縁があって今でも空港や旅客機材に関わるデザインの仕事をさせていただいている。当然の結果と言えばその通りなのだが、仕事の関係上、一般の方よりはるかに空港に出かける回数が多い。

 そうした僕の仕事のおまけのような密かな楽しみがある。それは空港で到着口に面したドア付近のベンチに座って、ゆったりとした気分で辺りを眺めていることである。その辺りでは実に様々な人間模様というか、出会いのシーンが演出されていて、たいへんドラマティックで素晴らしい空気感がある。そして、自分のことではないが、来るべき待ち人を待つ多くの方々の出会いや再会のシーンを見るのが好きである。

 そうしたシーンに出会う度に映画の一場面ではないが、「誰か」を待つということは本当に人間らしい素敵な行為だとも感じる。今、こうして機会を得てコラムを書かせていただいている「エクスペクトロジー(期待学)」の発想をまとめたのも、実を言うと、そうした海外の空港のラウンジであったし、ひらめいた理論を整理し続けたのも太平洋便の機内の中の13時間であった。

 普段から仕事で海外出張が多い僕の職性にとって、仕事で行ったり来たりしながらも、駅であれ、空港であれ、高速道路のサービスエリアであれ、これからどこかへ出かける人や帰ってくる人々などが様々に交錯する空間は、なぜか人知れず、「ワクワク」させられる空間である。確かにそういった人々には、一口ではうまく表現できないけれども、実に例えにくい「輝き」のような雰囲気がある。

 僕の勝手な妄想かもしれないが、そこには姿はまちまちだが、何か人間の持つ思いのようなエネルギーが光っている感じがするのである。子供の時に読んだ英語の本のくだりで「足が勝手に弾み出し、辺り一面光り輝いて見える」という土曜日の朝の楽しさを描いた文章があったが、まさにそういった感じがぴったりの状況を感じるのである。

行為と筋肉の動きを研究する

 このエクスペクトロジーの研究も進めている過程で、少し違った科学的なアプローチで特定の行為に関する「達成感」や対面したデザインに対する「違和感」について何とか表情や動作を通して予見したりして、解析できないだろうかという想いに捕らわれて、一つの実験を試みたことがある。それらは使用者が生活用品を使っていく中で、一定の目的行為を達成できた場合、どのような変化が表情に出たり、あるいはジェスチュアや態度の表れとなって顕在化したりしてくるかということを科学的に計測できないであろうかというアイデアであった。

 それらは少し具体的に解説すると、特定の目的行為を被験者が実行した場合に、そうした一連の行為について、実験に参加した被験者が抱く使用行為に伴う心理的な変化を顔の表情や呼吸数、心拍など身体的な表出を通して客観的に捉えてみようという試みであった。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官