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不発に終わった団塊退職特需

眠れる金融資産“900兆円”のシニア市場を切り開け!

  • 小屋 知幸

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2010年10月12日(火)

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“団塊退職バブル”は来なかった

 「団塊退職バブルがくる!」。こんな気楽なフレーズがささかれていたのは、つい数年前のことだ。2007年から2009年にかけて団塊世代の定年退職がピークを迎え、膨大な人口がシニア市場に参入する。そしてシニア市場が、一気に花開く。これが“団塊退職バブル”の仮説だった。

 団塊以前の高齢者はお金と時間の余裕を持ちながら、今一つ消費意欲に欠けていた。それに引き換え団塊世代は前の世代より消費意欲が旺盛であり、過去にさまざまな消費ブームを巻き起こしてきた実績がある。この点を考慮すれば、退職した団塊世代がシニア市場を牽引するという予測には、一定の説得力があったと言える。ちなみに電通は、「団塊退職による消費押し上げ効果は8兆円」と予測していた。お金も時間も元気もある団塊世代への期待は、非常に大きなものがあったのだ。

 しかしながら、団塊世代のリタイアによりシニア市場が花開くとの予測は、“空振り”に終わった。総務省の家計調査のデータによると、団塊世代退職後(2009年)の60歳代の1世帯当たり消費支出は、団塊世代退職前(2005年)と比べて約6%も減った。ただし団塊世代が加わったことで、世帯主が60歳代の世帯数は4年前に比べて約10%増加している。だからこの世代の消費が、わずかながら増えていることは間違いない。とは言うものの団塊世代の退職により、シニア世代の消費が大いに盛り上がったと見ることは難しい。

シニアの時代とはいうものの・・・

 60歳以上のシニア世代の人口はすでに3900万人に達しており、30歳未満の若年人口を上回っている。ゆえに今後の消費市場の盛衰が、シニア世代の動向に左右されることは間違いない。

 シニア世代は数が多いだけでなく、“金持ち・時持ち”でもある。実際に1450兆円の個人金融資産の約6割(900兆円程度)は、60歳以上のシニア世代が握っている。そしてシニア世代が、他世代よりはるかに時間的ゆとりを持っていることは、言うまでもないことである。そんなシニア世代が残りの人生を謳歌してくれれば、それが個人消費を活性化する効果は計りしれない。そうなれば景気も良くなり、その結果、現役世代も多いに潤うはずだ。

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