• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

“転地先”を決めるのは、経営者ではなく当事者

経営者には別の仕事がある

2010年10月12日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 会社に寿命はないが、事業には寿命がある。寿命の尽きかけた主力事業、私が編み出した言葉を使えば、既存の事業立地に見切りをつけて、新たに成長が見込める事業立地に乗り換える。すなわち、転地を行わなければ、寿命を迎えた事業とともに企業は倒れかねない──。

 新興国が台頭し、日本企業の多くがこうした危機に直面していることから、「日本企業改造論」と題する本コラムでは、転地を成功に導く人物の要件を数回にわたって明らかにしてきた。さらに前回(“転地”で失敗しないための3つの法則)は、転地先の事業をどのように選べばよいのかに論点を移し、「これをしたら失敗するから、やってはいけない」という3つの経験則を提示した。

 今回は「こうしてはいけない」という否定形ではなく、「こうすべきだ」という肯定形で、転地先の事業を選ぶ際のポイントを論じる。

成功するまであきらめないのは“言い出しっぺ

 最初のポイントは、当事者に選ばせるだ。身も蓋もない言い方に聞こえるかもしれないが、これは極めて重要なポイントである。

 過去の転地の成功例を分析すると、転地先として選んだ新たな事業立地そのものの良し悪しは無視できない要因ではあるが、それよりも大事なのは転地先として選んだ事業を成功させるまであきらめずにやり抜くことだ。新たな事業立地の地盤が良くても、それだけで一筋縄に事が運ぶことはないからである。

 多少の困難にぶち当たっても、あきらめることなく最後の最後まで食らいつく。そうした執念がないと成功を手にすることはできない。では、最後まで食らいつくのは誰か。

 まず当てはまらないのは、「人から言われたのでやっています」という受け身の人だ。必ずと言っていいほど、最初の困難にぶつかった瞬間に「これ幸い」とばかりにギブアップする。

 完全に受け身ではなくても、「本当は自分でやりたかったわけではない」という気持ちが少しでもある人は、やはり長続きせずに脱落する。

 最後まで執念を見せるのは、引くに引けないという立場に追い込まれている人。あるいは本当に新たな事業立地に愛着を持っている人。そして信念を持って挑戦している人である。

 それは誰かと言えば、「言い出しっぺ」をおいてほかにはいない。それも気軽に言い出したのではなく、熟考の末に「やっぱりこれだ」と決断して手を挙げた人だ。

コメント3

「三品和広の日本企業改造論」のバックナンバー

一覧

「“転地先”を決めるのは、経営者ではなく当事者」の著者

三品 和広

三品 和広(みしな・かずひろ)

神戸大学大学院経営学研究科教授

専攻は経営戦略・経営者論。1989年米ハーバード大学文理大学院企業経済学博士課程修了、同大学経営大学院助教授に就任。北陸先端科学技術大学院大学助教授などを経て、2004年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック