• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

全体像が見えれば因数分解して、小さな目標を掲げればいい。

田口 義隆 セイノーホールディングス社長

  • 増田 晶文

バックナンバー

2010年10月15日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 経営トップとトライアスロン――「なんで?」と言いたくなる取り合わせのナゾを解くべく、前回(「目的と目標を常に最適に。修正は迅速に。」)は日本オラクルで社長と会長を務めた新宅正明に迫った。果たして、彼の口をついたのは「健康と体力」だった。さらに新宅は、「40代、50代は人生の第2ステージ。そのプラットフォームを支えてくれるのがスポーツだ」と熱く語ってくれた。

 トップならずとも、あまねくビジネスパーソンが日々の営みを重ねていくうえで興味深いテーマが提示されたのではなかろうか。

 今回の“泳いで、漕ぎ、走る経営トップ”は、「カンガルー便」でおなじみの西濃運輸を核としたセイノーホールディングスの田口義隆だ。彼は1961年4月生まれ、今年49歳になった。社長のポジションについたのは42歳の時、トライアスロンデビューはその2年後の2005年だった。

田口 義隆(たぐち・よしたか)氏
セイノーホールディングス社長兼西濃運輸代表取締役。1961年4月生まれ(現在、49歳)。1985年、西濃運輸に入社。1991年に常務、1996年に専務、1998年に副社長を経て、2003年に社長に就任。2005年に持ち株会社制へ移行し、セイノーホールディングスへ商号を変更により西濃運輸の代表取締役を兼務。(写真:森田 直希、以下同)

 「私の意思決定のプロセスはシンプルです。まず『やるか』『やらないか』を決める。基準は志向に合うか、合わないか。難しいとかムチャだっていう否定的な発想は全くブレーキになりません。心が動いたら、もうゴーサインが出たのも同じなんです」

 田口の語り口は快活かつ明朗、明晰だ。おまけに全体をユーモアが包みこむ。初めて田口と逢った時の、すっと眉をあげるのと同時に広がった笑顔、さっと差し出された手の厚みとぬくもり、きらっと輝く瞳が忘れられない。全身から弾むような生気がほとばしる。

 「やると決めたら、どうやって成功させるか作戦を練るんです。思いつきを実現させるプロセス、それがトライ&エラーの連続でもやりがいを感じる――実業家と呼ばれる人たちに共通した思考回路だと思います」

オンとオフの切り替えがしたかった

 田口とトライアスロンとの出会いは、2004年のあるクリスマスパーティーの席上だった。話を切り出したのは新宅の時と同様、パーク・コーポレーションを起業した井上英明だ。彼は「トライアスロン・ボーイズ」の初代リーダーで、このチームには経営者が集まっている。井上たちはその年の11月、メンバー7人でロタ島へ遠征して、初のトライアスロン大会に出場したばかりだった。

 田口はシャンパングラスを片手に苦笑した。

 「とてもじゃないけど無理だよ。だってトライアスロンってアイアンマンレースってやつじゃないの? よくは知らないけど、何日もかけて泳いだり走ったりしてる・・・そんなので仕事を休めない!」

 「僕たちがやっているのはオリンピック・ディスタンスって言って、もっともっと短い距離のやつ。スイム1.5kmにバイクが40km、ランが10kmしかないんです。レースも午前中に終わってしまうんですよ」

 「えっ、そうなの?」

 急にハードルが低くなったことで、興味がわいてきたのも事実だった。いや、かなり心が動いてしまっていた。井上はそんな彼の胸中を見透かすようにいった。

 「じゃ、やりますか。トライアスロン」

 「待ってよ。仕事が忙しくて、練習時間を作れない」

 反論しながら、田口はまたしても思っていた。「時間がない」というのは断る理由として最低だ――もし田口が部下にプロジェクトを命じた時、そんな返事をされたらなんと言うだろう。

 だが、井上は悠然としたものだった。

 「時間って、それをマネジメントするのがトップの腕の見せどころじゃないですか」

 田口はうなずくしかない。井上は、ついと近寄り耳元でささやいた。

コメント1件コメント/レビュー

睡眠には個人差があるそうで、私は8時間くらい眠れた日の方が、頭も体もコクがあってキレがあります。ただ、よく眠るには頭だけでなく体も動かさないといけません。だからこの記事の趣旨には賛同します。(迷亭寒月)(2010/10/15)

「なぜ経営者は泳ぎ、漕ぎ、走るのか」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

睡眠には個人差があるそうで、私は8時間くらい眠れた日の方が、頭も体もコクがあってキレがあります。ただ、よく眠るには頭だけでなく体も動かさないといけません。だからこの記事の趣旨には賛同します。(迷亭寒月)(2010/10/15)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員