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テキサス・インスツルメンツが沈まなかった理由

  • 水野 博泰

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2010年10月14日(木)

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 着実に成長を続ける企業と絶頂から転げ落ちる企業との違いは何か。米国の著名経営学者ジェームズ・C・コリンズ氏は企業の衰退に以下のような一定の法則を見出した。

 1.成功から生まれる傲慢

 2.規律なき拡大路線

 3.リスクと問題の否認

 4.一発逆転策の追求

 5.屈服と凡庸な企業への転落か消滅

 この理論を元に企業の衰退過程を詳細に論じているのが、このほど発売された著書『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(日経BP社刊)だ。日経ビジネス10月4日号特集では「衰退に抗う不沈企業」と題し、日本版「ビジョナリーカンパニー」の条件を探った。

 日経ビジネスオンライン連動インタビューの第6回に登場するのは、米テキサス・インスツルメンツ(TI)のシニアバイスプレジデント(アナログ担当)のグレッグ・ロー氏。『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』でジム・コリンズ氏は、拡張しすぎてイリジウムという大失敗を生んだ米モトローラと、20年以上にわたって成功実績をこつこつと積み上げた末に「デジタル・シグナル・プロセッサー(DSP)」に集中する経営判断を下して成功を収めたTIを比較している。

──26年前、あなたがテキサス・インスツルメンツ(TI)に入社した1984年には、デジタル・シグナル・プロセッシング(DSP)やアナログと呼ばれる事業はほんのちっぽけな存在に過ぎなかった。ところが、今ではTIはアナログ分野のトップ企業です。いったい、なぜ、そのような大変身を成功させることができたのですか?

油田探査会社がアナログ半導体への80年史

ロー TIの創業は1930年。その最初の75年をまとめた社史が5年前に編纂されました。それを読むとTIという会社は、誕生の瞬間から今の今まで、ずっと自らを変革してきたということがよく分かります。

グレッグ・ロー氏
米テキサス・インスツルメンツ(TI)シニアバイスプレジデント(アナログ担当)

1984年、米ローズ・ハルマン工科大学卒(電気工学)。同年TIに入社。自動車メーカー向けセールスを担当。89年からドイツに赴任。94年帰米しマイコン事業などを担当。2001年からアナログ事業部に転じ、2006年から現職。(撮影:常盤 武彦、以下同)

 TIが最初に手がけた事業は何だったかご存じですか。油田やガス田を探査するための音波探知機を製造する会社だったのです。1958年にジャック・キルビー氏(2000年にノーベル物理学賞を受賞)がIC(集積回路)を発明してからも、マイコンや卓上計算機から軍事用電子機器までいろいろなものを手がけてきました。ざっくりと言って、15年から20年くらいのサイクルで重点事業をシフトさせてきたのです。

 言い換えると、確固たる基盤の上に立って、顧客の声を聞きながら、進化と刷新を続けていくことに常に集中してきたのです。

──TIが生まれながらにして持っているDNAのようなものですか?

ロー そう言えると思います。ただ古いだけの企業は、その歴史や昔ながらの手法にこだわりますが、TIは違います。TIは常に変わってきたし、もっと早く進化しようとする体質があります。創業80年の企業にそんなことができるというのは素晴らしいと思います。

 アナログ事業への大転換点は、2000年に米半導体メーカーのユニトロードとバーブラウンの2社を買収したことです。特にバーブラウンについては約80億ドルという大型買収でした。それまでにアナログ事業を静かに着実に育てていたのですが、「行くぞ」と決めてからの動きは迅速で、この買収によってアナログ事業で世界の先頭を走るための推進力を得たのです。

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三品 和広 神戸大学教授