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エリート部隊より、やる気とポテンシャルのある人材で混成部隊を作れ

第1ステップ:チームづくり

  • 今北 純一

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2010年10月19日(火)

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 日本企業が組織の中でプロジェクトを立ち上げようとする時、往往にして各部門の優秀な人材を抜擢してチームを編成する傾向があるようです。代表的な例としてあげられるのは、経営トップ直轄の社長塾といった名称のプロジェクトチームです。また、そんなプロジェクトチームを発足させた経営者や人事担当の責任者にプロジェクト結成の目的を尋ねてみると、「グローバルで活躍する人材を育成するため」「新しいビジネスの種を生み出すため」といった答えが返ってきます。

 仮にこのような目的やタスクフォース発案までのプロセスは理にかなっているとしても、いざプロジェクトを始動させようとすると、実際には様々な問題が生じてきます。そこで、まず大前提として、プロジェクトマネジメントの初手とも言える、メンバーの選択方法を誤らないようにすることが大切になります。

兼務のメンバーだけでは力が分散してしまう

 その理由の1つとして、例えば営業本部の生え抜きや研究開発部隊のエースといったいわゆるエリートを選抜しようとすると、どうしても彼らの本業との兼務にならざるを得ないということが挙げられます。助走の段階ではまだ兼務でもよしとしても、いざ新規事業として実行となった時には、少なくとも中核となるメンバーについては専任が必須だと私は思います。
 兼務のまま新しいプロジェクトを実行しようとすると、本業にかけるエネルギーと、新しいプロジェクトにかけるエネルギーとが分散してしまったり、既存の組織の力学が優先される結果として、そのプロジェクトが中途半端に終結するといったことが起こりやすくなるからです。

1. 学歴や役職で選抜するのではなく、やる気があってポテンシャルの高いメンバーを集める
2. プロジェクトチームの中核メンバーは兼務ではなく、専任とする
3. メンバー個々の能力を見極め、メンバー間に人間的な化学反応(ヒューマンケミストリー)を引き起こす

 また、社内で着実にキャリアを築いてきた人たちは、無意識のうちに保守的なアプローチを取りがちです。そんな人ばかりが集まれば、チームとしての団結力を発揮しづらいということもあります。また、プロジェクトの目的を遂行することよりも、メンバーに選ばれること自体が目的化してしまうこともあるでしょう。
 一方、選ぶ側にしてみても、とにかく優秀な人材を集めて一緒に仕事をさせれば成果はおのずと出るであろうとの楽観的な考え方にとらわれて、自己満足で終わってしまっているケースがしばしば見受けられます。

 プロジェクトチームを立ち上げる時には、学歴や役職による選りすぐりのいわゆるエリートチームではなく、やる気とポテンシャルのある人材を集めた混成チームを作るべきです。私がルノー公団の未来商品開発室長を務めていた1984年に、「機械と人間の対話」をテーマにした「Dialogue(ダイアログ)」というコンセプト・カーを発表した時を振り返ってみると、当時のプロジェクトチームにはユニークな人材ばかりを集めていました。

 そもそも私が統括していた未来商品開発室のスタッフは、ただでさえ煮ても焼いても喰えないと言われるフランス人たちの中でも、ルノー公団という組織にどうやっても収まりきらない、尖った個性を持った面々でした。例えば、頭脳明晰であらゆる分野に知識のあるジャン=クロードは、壊れたメガネの蝶番(レンズ周りのフレームと耳にかけるツルを繋ぐ部分)にまるで頓着することなく半年経っても直さずに、セロハンテープで貼りつけていました。彼は労働組合の論客でもあったのですが、人事部からの要請で、その役割を辞めてもらうことを条件に昇給を提示すれば、「労組は自分のパッションだから」と言って笑顔で固辞するような男でした。

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