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弥太郎に学ぶ「ありがとう」の有り難さ

「恐れ入ります」は究極の「ありがとう」

  • 西出 博子

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2010年10月18日(月)

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 金木犀の香りに癒される10月。みなさん、お仕事お疲れさまです。

 先週、NHK大河ドラマ『龍馬伝』の撮影終了を祝う会がありました。

 会場にいらしている関係者の方々や、役者さんたちの素顔を拝見し、それぞれに『男の美学』をお持ちであるなぁと感じ入った次第です。

 人はそれぞれにご自身のこだわりやポリシーがあります。自分の考え方や生きざまを無理に変える必要はないと思いますが、他人の忠告は“言葉の花束”として素直に受け止めましょう。改善できる人とできない人との差は絶対に表面化すると思います。

弥太郎を救った妻のマナーある行動

 『龍馬伝』において、私は昔の岩崎弥太郎の大ファンです。後に三菱財閥の創始者となる彼です。

 彼はたいへん厳しい生活環境の中で、必死に先手の行動を取り続けます。失敗しても失敗しても、彼は己を信じて踏ん張り続けます。

 しかし、どんなに努力をして材木を売っても、ぜんぜん売れません。そんなある日、最愛の美しい妻がいうのです。「おまけをつけてみては?」と。

 彼はそれを実行しました。それでも最初は、単におまけをつけるだけでは売れません。そのおまけとは、弥太郎が自分で木に彫った人形でした。

 その後、弥太郎は材木を買ってくれたら、無料でその材木で修繕工事をするというおまけをつけたのです。すると、続々と材木が売れるようになりました。

 ここにマナーの真髄が隠されています。木で彫ったお人形は、相手の立場、相手の欲するものではなく、自己チュウなおまけ。いっぽう修繕工事は、材木を購入してくださった相手に手間をかけさせず、相手が欲していることをサービスで行なうもの。相手にとって価値ある必要なおまけを提供することで売り上げが上がったのです。人はマナーあるおまけになびくのです。このきっかけをつくってくれたのが、奥さんでした。

 悩んでいるだんなさまに一言、女性、お客の目線でアドバイスをした奥さま。そして、だんなさまも、奥さまの意見を素直に実行した。互いが互いを思いやる気持ちがなし得たマナーあるほほ笑ましい成功例です。

「ありがとう」と言っていますか?

 このようなとき、お世話になった奥さまに対して「ありがとう」と素直に言える男性はどれくらい居るでしょうか。「そんなこと言わなくても、ちゃんと気持ちは通じている」と思う方もきっと多くいることでしょう。もちろん、そのような関係を築けているのであれば、それはそれで、たいへん素晴らしいことです。

 ところが、やはり相手は生身の人間です。きちんと言葉と態度で表現をしなければ分からないこともあるかもしれません。ある一言を言わなかったばかりに、せっかく出会った縁が消えることもあります。
 
 私は3年間、日本全国の研修先で小学生から70代の方々に対し「言われて、いちばんうれしい言葉は何ですか?」とアンケートを取りました。すると、子どもから大人までダントツ1位が「ありがとう」でした。
 
 「ありがとう」の語源は、形容詞の「有り難し(ありがたし)」の連用形「有り難く(ありがたく)がウ音便化し、「ありがとう」となりました。「有り難し」は、「有る(ある)こと」が「難い(かたい)」という意味で、本来は「滅多にない」「珍しくて貴重だ」という意味を表すものです。

 『枕草子』の「ありがたきもの」では、「この世にあるのが難しい」、つまり「過ごしにくい」といった意味でも用いられています。

 中世になり、仏の慈悲など貴重で得難いものを自分は得ているというところから、宗教的な感謝の気持ちを言うようになりました。感謝を意味する言葉として一般に広がったのは近世以降です。(語源由来辞典より)

 さらに、人から親切を受け「有ること難し」。つまり「ありがとう」というとき、単に感謝するというだけでなく、あなたの親切に神の恵みを感じる、という意味にもなります。

武市が言った、心からの「ありがとう」

 『龍馬伝』において、私はこの「ありがとう」という言葉の重さをしみじみと感じるシーンがありました。それは、第5回の武市半平太です。武市は黒船に関する意見書を土佐藩の15代藩主、山内容堂へ出しました。その意見書に対して、武市はお褒めの言葉をもらったのです。このとき武市は、「有り難き幸せに存じます」と言い、深々と土下座をしてお礼を伝えました。

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