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第3話「どの国で作ってもコストと品質が同じならば、考えるべき条件は2つだ」

2010年10月20日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は細谷真理と2人の会社であるMTC(Management and Technology Consulting group)のシンガポール子会社、MTCラボ(MTCL)を設立、電気自動車のリチウムイオン電池の性能を飛躍的に高める部品「K01」の量産を始めた。研究開発(R&D)と販売と製造の拠点は、このMTCLにすることに決めたのだ。

 一方、MTCの本社は、特許権の管理会社兼ホールディングカンパニーとして東京に置くことにした。

 達也はラッフルズホテルで、新製品「K01」の発表会を盛大に行い、ビジネスパートナーとなるシンガポール大学時代の同級生と一緒に、新しい会社の船出を祝っていた。

 達也の考えでは、インドネシアとタイ、そして中国の販売会社についてもMTCの子会社にするつもりだった。しかし、中国の会社の代表であるリンダは達也のこの考えに賛同していなかった。

翌日

 「団さん、大丈夫」

 ホテルのロビーで達也を待っていた真理は、思わず声を上げた。生気のない目、おぼつかない足元。それは真理が初めて見る達也だった。

 「一睡もできなかったよ。頭がぼーっとしている」
 達也は咳き込みながら告げた。

 「本当に、大丈夫?」
 真理は午前中に予定されているテレビ局でのインタビューが心配になった。この状態では、簡単な受け答えすらできそうにない。だが達也の意志は固かった。

 「質問内容は分かっている。問題はないよ」
 言い終わると、達也は再び咳き込んだ。

 シンガポールは多民族、多言語、多宗教国家だ。淡路島ほどの小さな国でありながら、アメリカのように複雑で、不思議な活力のある国なのだ。テレビ局は7つあり、それぞれが英語、中国語、マレー語番組を流している。達也は英語放送のテレビ局に向かった。

テレビ局

 タクシーから降りると、達也は真理に抱きかかえられるようにしてスタジオの控え室に向かった。薬が効いてきたせいか、咳は治まっていた。休む間もなく、達也はスタジオに案内され、インタビューが始まった。

 「今日のゲストは、ミスター・タツヤ・ダンです。こんにちは、ダン」
 女性キャスターは親しげに達也をファーストネームで呼んだ。

 「しばらくぶりだね、キャシー」
 「MBAコースの学位授与式以来かしら」

「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行くseason2」のバックナンバー

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「第3話「どの国で作ってもコストと品質が同じならば、考えるべき条件は2つだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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