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経営者の「器」問われる

日本企業が直面する3つの課題

2010年10月20日(水)

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 着実に成長を続ける会社と絶頂から転げ落ちる会社の違いは何か。このほど発売された『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(日経BP社刊)の著者、米経営学者ジェームズ・C・コリンズ氏は多くの企業が、以下の5段階を経て衰退すると説いている。

 1.成功から生まれる傲慢

 2.規律なき拡大路線

 3.リスクと問題の否認

 4.一発逆転策の追求

 5.屈服と凡庸な企業への転落か消滅

 日経ビジネス10月4日号では「衰退に抗う不沈企業」と題し、特集記事で日本版「ビジョナリーカンパニー」の条件を探った

 日経ビジネスオンライン連動インタビューの第9回に登場するのはA.T.カーニー日本法人の梅澤高明代表。コンサルタントの視点から、企業の衰退と復活を語ってもらう。

――『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』では、企業の飛躍を論じた前著と打って変わって「衰退」をテーマにしました。日本には「会社の寿命30年説」がありますが、著者の言う衰退論についてどのような印象を持ちましたか。

梅澤 高明(うめざわ・たかあき)氏
A.T.カーニー日本法人代表
1962年生まれ。東京大学法学部卒、米マサチューセッツ工科大学スローンスクールで経営学修士(MBA)を取得。日産自動車を経て、A.T.カーニーの米ニューヨークオフィスに入社。99年日本法人に異動し、2007年から現職。専門分野は、戦略・組織ほか日本の産業課題全般。

梅澤 率直に言って目新しい内容があるかというと、そうではないですが、考え方としてかなり汎用性はあると思います。

 衰退の「第1段階」を「成功から生まれる傲慢」の段階としています。これは製造業に依存してきた日本に当てはまると思います。製造業で世界をリードしたことから技術至上主義や過度のモノ作り信仰が続いてきました。

 しかし、中国の台頭などでそれは過去の成功体験になりつつあります。

 一方、「第2段階(規律なき拡大路線)」は日本企業には合わないように感じました。ここで取り上げている米国企業の例などはすさまじいほどの拡大路線を突っ走ってきました。さすがにここまでアグレッシブな日本企業は、バブル期を例外にすればほとんどないでしょう。

「戦略不在」か「ひきこもり」の日本企業

 むしろ日本企業の拡大路線には「規律」がないのではなく、「戦略」と「経営資源の集中」がないことが多い。この2つをはっきりさせないまま戦線を拡大するか、戦線拡大自体を完全にあきらめてひきこもってしまうか。過去10年間の日本企業を見ているとこのどちらかに分かれると思います。後者の経営者は、衰退に対してすっかり達観してしまっています。そんなあきらめムードのある企業は当然、成長しません。

 日本の強みは成長センターであるアジアにあることです。リーマンショックを機にアジアにチャンスを求める企業が出てきたのは結構なことですが、すっかりひきこもってしまったところもある。地理的な強みを生かせるチャンスなのにもったいない。

――日本企業には何が欠けているのでしょうか。

梅澤 自分の会社がどこで勝つのか。明確な考えを持っていないように感じます。それがリーマンショック後に露わになってしまった。

 典型がエレクトロニクス産業でした。世界を地域別に分けて製品ごとのシェアを見ると、1位を取っている企業はごくわずかしかありません。だから市場が急変すると軒並み赤字に転落してしまう。カテゴリーごとに3位や5位をいくら持っていても市場が縮小したら儲からないのに、そこに明確な戦略がない。

 例えば、よく「中国事業を成長させる」という言葉を聞きますが、中国の市場全体の伸びを上回って事業を拡大している日本企業はどれほどあるでしょうか。いくら自社の前年実績を上回っていても、マーケットの平均成長率に負けているようでは、それは「成長」とは言えません。市場が20%成長ならそれ以上の売り上げ増を目指すべきです。

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「『ビジョナリー・カンパニー』から学ぶ衰退に抗う」のバックナンバー

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「経営者の「器」問われる」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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