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一発逆転すら狙えない、身を縮めた日本

企業に残る「護送船団」意識が過信を生む

  • 飯山 辰之介

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2010年10月22日(金)

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 着実に成長を続ける企業と絶頂から転げ落ちる企業との違いは何か。『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(日経BP社刊)の著者、ジェームズ・C・コリンズ氏は、企業の衰退には以下のような一定の法則があると説いた。

 1.成功から生まれる傲慢

 2.規律なき拡大路線

 3.リスクと問題の否認

 4.一発逆転策の追求

 5.屈服と凡庸な企業への転落か消滅

 日経ビジネス10月4日号では「衰退に抗う不沈企業」と題し、特集記事で日本版「ビジョナリーカンパニー」の条件を探った。

 連動インタビュー最終回は、欧州のコンサルティング大手、ローランド・ベルガー日本代表の森健氏に日本企業における衰退の特徴や対策について聞いた。

――コリンズ氏は米国企業の分析を通して企業の衰退過程を描いております。では日本企業の場合、どのような特徴が見出せるでしょうか。

森 健氏
1959年生まれ。85年、東京大学工学部を卒業後、鹿島建設に入社。92年、シカゴ大学ビジネススクールでMBAを取得。93年、米系コンサルティングファームに入社。2002年、ローランド・ベルガーに入社。2009年、同社日本代表に就任する。

 本書が指摘する「衰退の五段階」は企業衰退の典型的なパターンを見出していると言えます。ただ実際の衰退過程をつぶさに見ると、企業が育った国によって特徴が出るでしょう。

 たとえば、第4段階「一発逆転策の追求」などは、その姿勢が日米で大きく異なると思います。本書でも指摘する通り、米国では一発逆転のためにインパクトのある商品を出したり、大物経営者を迎え入れたりと目立つ行動を起こします。とにかく「復活した」という幻想を見せるため必死になるわけです。

 一方、日本に目を向けると、そこまで大きな一発逆転を狙う企業は少ない。社会がそれを受け入れないのです。たとえば官庁主導で救済的な色彩の濃いM&Aが実現しても、社会の目は相変わらず厳しかったりする。それは社内も同様です。スター経営者を招いても、社員の目は冷ややかなものでしょうね。

 そもそも日本企業の場合、第4段階どころか第3段階「リスクと問題の否認」まで行き着く企業自体が少ない。即ち第2段階「規律なき拡大路線」から第3段階までで倒れてしまった企業が多いと思います。

内に閉じた取締役会が日本企業の衰えにつながってきた

 まず第2段階からお話しましょう。日本企業は1950年代に始まった高度経済成長期から事業の多角化を進めてきました。90年代のバブル崩壊前後には、その圧力がさらに強まっています。結果、経営資源が追いつかないほど多角化して倒れた企業が数多あります。

 そして第3段階でも「日本ならでは」の要因が働きます。これまで日本企業では生え抜きの社員が取締役に昇格してきました。自然と社長を中心とした閉鎖的な取締役会が生まれます。情報が外に出なくなりますから、いつのまにか手の打ちようがないところまで転落してしまうケースがあるのです。社長のワンマン経営で成長した企業の場合は特にその傾向が強い。密室で物事が進みがちですから、ステークホルダーが内情を知る術がなかったりする。

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