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イノベーションも中国発に

カギは産学連携、分散型の発想で勝つ

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2010年11月2日(火)

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 IMDとはスイスのローザンヌにあるビジネススクール。スイスのネスレが米ハーバード・ビジネス・スクールの協力を得て立ち上げた社内教育機関を母体に、1990年に設立された。企業の幹部教育プログラムの充実に力を注ぎ、毎年発表している「国際競争力ランキング」は世界的に評価されている。

 日本企業は、いかにグローバル化を果たしたらよいのか。混沌とする世界情勢の中で、グローバル競争に勝ち抜くためのヒントを、幹部教育で有名なスイスのビジネススクールであるIMDの教授陣に学ぶ。

 日経ビジネス10月25日号では、学長のドミニク・テュルパン教授による寄稿記事を掲載した。テーマは、カーナビ欧州 最大手であるオランダ「トムトム」のケーススタディを題材にした、「脱・ガラパゴス」のマーケティング戦略である。

 11月1日号では、リスクマネジメント担当のディディエ・コシン教授に、英BPがメキシコ湾で起こした原油流出事故を事例に、心理学的側面から経営判断を改善していく方策を伝授してもらった。

 それに続けて、日経ビジネスオンラインで「イノベーション」と「リーダーシップ」をテーマにした寄稿を2回に分けて連載する。まずは、イノベーション担当のジョルジュ・アウー教授が、イノベーションを加速する上で「分散型イノベーション」、特に中国をはじめとする新興国で産学連携に取り組むこと重要性を説く。

(構成:大竹剛=日経ビジネス・ロンドン支局)

ジョルジュ・アウー(Georges Haour)
スイスのビジネススクールIMDで技術・イノベーションを担当する。日米欧の企業でイノベーション・プロジェクトに関わり、1990年代初頭には日本でMOT(技術経営)に関する大企業幹部向け研修プログラムを指揮したこともある。中国やシンガポールなどアジアとの関係も深い。著書は『イノベーションパラドックス~技術立国復活への解』(ファーストプレス刊、2006年)や『From Science to Business:How companies create value by effectively partnering with universities』(共著、PalgraveMacMillan刊、2010年)など多数。

 「イノベーション」の重要性が、これまでにないほど高まっている。グローバル競争が激しさを増し、企業が収益を拡大するには、イノベーションにより製品やサービスを徹底的に差別化する以外に道がないからだ。

 数年前、英エコノミスト誌のランキングで、日本は世界で最もイノベーションを起こす力がある国だと評価された。一般的にランキングの結果というものは、細心の注意を払って受け取る必要がある。しかし、日本が技術革新を牽引する国であることに、疑問の余地はない。

 だが、今後のイノベーションの在り方を考えた時、新たなアプローチも必要になってくる。グローバルなイノベーション競争を勝ち抜くには、自社内の研究開発だけに頼っていては、他社を出し抜くことが難しくなってきているからだ。

新3要素「分散・IT・新興国」

 現在、多くの企業でイノベーションを起こす手法が変化してきている。その変化を語るキーワードは、「分散」「IT(情報技術)」「新興国」の3つだ。

 1つ目の「分散」とは、社外にある技術など多様なリソースを、自社の研究開発プロセスに統合する動きを指す。私はこれを「分散型イノベーション」と名付けている。一般的には、いわゆる「オープンイノベーション」の方が馴染み深いかもしれない。だが、分散型イノベーションは、オープンイノベーションをさらに進化させたものだと理解していただきたい。

 分散型イノベーションを実現するには、まず、顧客視点に立ち、どのような商品が市場にインパクトを与えるのかを、明確に定義することが欠かせない。その上で、社外に分散するリソースをイノベーションのプロセスに統合してくことになる。それを実現するには、起業家精神を兼ね備えた強力なリーダーシップが必要なことは言うまでもない。

インターネットで分散イノベーションを加速

 分散するリースとは、大企業から中小企業、ベンチャー企業、大学や研究所など様々である。こうした社外のパートナーと連携すれば、差別化のために必要となる技術を幅広く取り込むことが可能となり、結果的に競争力のある商品を開発することができるはずだ。

 だが、社外にどのようなリソースが存在し、どのパートナーと手を組むかを効率良く判断することは難しい。そこで重要となるのが、2つ目のキーワードの「IT」である。

 ITを生かしたビジネスは既に当たり前となっているが、イノベーションの効率化においても、IT活用は広がり始めている。必要な技術を社外に求める企業と、その技術を持つ企業や大学などを、インターネットを使って結び付けるサービスである。この分野では世界には数多くのサービスが存在するが、特に有名なのが米国のイノセンティブ社やナインシグマ社だ。

新興国発の「リバースイノベーション」

 さらに、分散型イノベーションのパートナー先として、重要性を増しているのが、3つ目のキーワードとして挙げた「新興国」である。

 中国のみならず、インドやアフリカ諸国などの新興国は、急速に世界のイノベーションの発信源となりつつある。それは製品やサービスにとどまらず、経営手法やビジネスモデルにまで及ぶ。新興国発のイノベーションは、最近では「リバースイノベーション」とも呼ばれるようになっている。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長