• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

日本企業、真のグローバルカンパニーへの道

日本的経営の改造なくして飛躍は望めない

2010年10月26日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今回はこれまでとは異なり、主力事業がまだ寿命を迎えておらず、利益を伸ばしている企業にとって必要な改造について論じてみたい。それらの企業もグローバリゼーションという壁に突き当たり、苦戦しているからだ。

 グローバリゼーションという波が日本企業に押し寄せたのは、今が初めてのことではない。これまでもいくつかの波が来て、日本企業はそれらを乗り越えてきた。

 しかし、現在のグローバリゼーションは過去のものとは次元や性質が全く異なっている。その大波を乗り越えるには、まさに「改造」と呼ぶべき手術を自らに施す必要がある。

 では、どのような手術を行うべきなのか。それを論じる前に、まずは我々が直面している今の現実と過去の現実とを比較して、課題をしっかりと把握しておこう。

 日本企業がグローバリゼーションの第1ステージに立ったのは、終戦後の復興期のことである。それは、日本で生産した製品を輸出して、海外、特に米国の市場を開拓するフェーズであった。

 この段階では、円ドルレートは1ドル=360円で固定されており、日本企業の製品は価格競争力を持っていた。そのため、品質は多少悪くても勝負になった。

 売れるから、現地の販売代理店や小売店も喜んで日本製品を扱ってくれる。現地の流通網を活用できるので、日本企業は小規模な窓口販社を設置すればよかった。雇用する現地のスタッフも少人数で済んだ。ここまではハードルらしきハードルはないに等しい。

輸出から現地生産へとシフトした第2段階

 状況は1970年代の後半あたりから一変していく。きっかけとなったのは貿易摩擦だ。それが激化した結果、日本企業の多くは海外で現地生産に乗り出すことになる。

 現地で生産するためには、海外拠点で働くローカル人員を大幅に増やさなければならない。実際、日本企業は現地の住民を何百人、何千人という単位で雇って工場を立ち上げた。

 これが日本企業にとってのグローバリゼーションの第2ステージだ。この段階では、現地生産の巧拙が企業ごとに明確に結果として表れた。例えば、こぞって北米現地生産に乗り出した日本車メーカーのうち、成功したと言えるのはトヨタ自動車とホンダの2社だけだろう。

コメント10件コメント/レビュー

戦中戦後を生き抜いた人が、現代人にない能力(経験)を持っているのは事実です。しかし、世界大戦で徹底的に壊滅させられた後に先進国になり得た国というのは、今のところ日本だけではないでしょうか?原爆投下まで行った米国に対し日本は協調しましたが、イラクはそうではないですよね?韓国は北朝鮮との緊張関係という危ういバランスの上に現状があります。中国、台湾、ベトナムもまだ経済成長している途中です。ドイツ、イタリア、ロシアについてはどう評価されますか?日本が他の敗戦国より頭一つ抜きん出たのはなぜか?日本企業の強さの秘密、日本に特有の理由が、戦争体験以外にあるように思われますが、いかがでしょうか?(2010/10/27)

オススメ情報

「三品和広の日本企業改造論」のバックナンバー

一覧

「日本企業、真のグローバルカンパニーへの道」の著者

三品 和広

三品 和広(みしな・かずひろ)

神戸大学大学院経営学研究科教授

専攻は経営戦略・経営者論。1989年米ハーバード大学文理大学院企業経済学博士課程修了、同大学経営大学院助教授に就任。北陸先端科学技術大学院大学助教授などを経て、2004年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

戦中戦後を生き抜いた人が、現代人にない能力(経験)を持っているのは事実です。しかし、世界大戦で徹底的に壊滅させられた後に先進国になり得た国というのは、今のところ日本だけではないでしょうか?原爆投下まで行った米国に対し日本は協調しましたが、イラクはそうではないですよね?韓国は北朝鮮との緊張関係という危ういバランスの上に現状があります。中国、台湾、ベトナムもまだ経済成長している途中です。ドイツ、イタリア、ロシアについてはどう評価されますか?日本が他の敗戦国より頭一つ抜きん出たのはなぜか?日本企業の強さの秘密、日本に特有の理由が、戦争体験以外にあるように思われますが、いかがでしょうか?(2010/10/27)

現地の志向に合わせた経営(グローバル化ではなくローカル化)を、というのは非常に賛成。そこで働く人々の給与や仕事に対する考え方を汲んだ評価体系は、その企業の業績に跳ね返るというのも合点がいく。  であるならば、日本における日本企業の評価体系等に対する識者の意見は、本当に現地の労働者の志向に合わせた物だったのか?  基本的には「旧来の日本式経営は×、欧米(どこの国だ?)の評価体系を取り入れた経営が○」という論旨がここ10数年の識者の意見であった。私見では、バブル崩壊が不景気を招いたのは事実だが、それをここまで長いものにしたのは、識者の日本人の本質を無視したステレオタイプな成果主義賛美、株主価値=配当増額や、不当とも思える経営陣の高給を是とした意見の流布と、それに乗じて一般労働者の所得低下を招き、内需縮小→更なる企業収益悪化という負のスパイラルを作り上げた経団連を中心とした大企業経営陣の大罪によるものだ。 数値による膨大な分析も良いが、労働や消費など所詮人の気分次第な”水物”である事を認識しないと、同じ轍を踏む羽目になる。(2010/10/27)

あくまで書き方の問題ですが、戦争を経験すれば腹がすわるような書き方はあまり良くないと思います。極限状態に於いて人格の対応と変化は多様性を広げる方向にはたらく、つまり本稿「酷な試験を課すと、すぐにギブアップする人と何とか乗りこなす人とにきれいに分かれる」に近いことが起こるわけですよね。特に戦時戦後を乗り越える(何とか乗りこなす)為に人として大切なものを犠牲にする場合もあったと聞きます。後者に触れない表現は誤解を招くおそれがあると思います。三品氏の言いたいことは復興前後での生育環境の変化だと思いますが、最近は戦争に関する感性が鈍い人もいるようなので・・・。腹のすわるというところもそうですが、最近はしぶとさが無くなってきているということも感じます。ただ、三品氏の言う振り落とすような教育をした場合、日本的な発想では振り落とされた人は使えないレッテルを貼られて将来が閉ざされる場合が多かろうと思い、その点を非常に危惧します。(2010/10/27)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

それで本当に勝てるのか。 ロマンとソロバンのはざまで葛藤しました。

金井 誠太 マツダ会長