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フィンランドの人気ホテルが、ブラジルではクレームに

翻訳は、文化適合してこそ、意味が通じる

  • 安西 洋之,中林 鉄太郎

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2010年11月17日(水)

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 「グローバリゼーション」と言うと、地球規模のビジネスをイメージする。「国際化」も似たようなものだろうと思う。

 が、「国際化とローカリゼーションのセットでグローバリゼーションを構成するという考え方をする」と説明する人がいる。それは「ローカリゼーション産業」の担い手たちだ。この考え方は、特にソフトウエア設計で浸透している。

 どう実践されているか、簡単に説明してみよう。商品企画スタート時、まず世界各地にある独自な要素をあらかじめリストアップ。そして、商品設計の段階で統一的なスペックを作り上げる。2バイト環境と1バイト環境を事前に考慮した設計は、この一例だ。あるいは、住所表示が日本では区・町名・番地となるが、欧州では通り名・番地か番地・通り名だ。カーナビゲーションシステムでは、これらを実際に翻訳する段階になって技術的問題が発生しないように基本設計をする。ここまで国際化だ。その後に、ローカリゼーションというステップが来る。

 しかしながら、理想を言えば、「国際化→ローカリゼーション→国際化」というサイクルで考えるのが妥当だ。ローカリゼーションの課程で得た情報を、常に新設計のデータベースに保存していくことが大事なのだ。

 これが十分にできていないと、オリジナル製品にある機能が、特定の地域向け製品では実装されないという羽目に陥る。だから、ローカリゼーション担当は「お~い、国際化をちゃんと考えてくれよ。後で苦労するのは俺たちなんだ」と大きな声で叫ぶわけだ。

翻訳はローカリゼーションの一部

 さて、冒頭で書いた「ローカリゼーション産業」という言葉をご存じだろうか? 言語の翻訳からはじまって、コンテンツやソフトウエアのローカリゼーションをメイン業務とする分野をこう呼ぶ。

 今年6月ベルリンで「ローカリゼーションワールド」という見本市が開催されている。それまで翻訳と言えば個人技の世界だったが、1970年代後半からチームプレイに移行していった。オリジナルドキュメントのチェックから編集作業や動作テストまでを含めた一連の作業を請け負うサービスプロバイダーとしての地位を確立していったのだ。現在も小さな翻訳事務所も多いが、一方で数十カ国に従業員を何千人を抱える会社もある。

 その大手の1つが米国マサチューセッツ州に本社を置くナスダック上場会社、ライオンブリッジテクノロジーズだ。米マイクロソフトをはじめ500社以上のクライアントを抱え、日本での窓口は子会社のライオンブリッジジャパン(横浜市)が担当している。

 この8月、社団法人日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)東日本ブロックのデザインプロセス委員会による「ローカリゼーションマップ研究会」はライオンブリッジジャパンに勤務する永島和暢ソリューションズアーキテクトと古河師武アシスタントセールスマネージャーを講師にお迎えし、「ローカリゼーションの基礎を学ぶ」という勉強会を実施した。

 ローカリゼーションの究極は「言葉にあり、ロジックにある」と考えるので、ローカリゼーション産業「本家」の業務プロセスを教えていただこうと思った次第だ。冒頭の国際化に関する説明は、永島氏の言葉だ。

 「単なる翻訳じゃないの?」と思ったら大きな誤解だ。ライオンブリッジは従業員4300人、拠点26カ国44オフィス、146言語に対応する。2009年の売り上げが3億8900万ドル。提携先の集合ではなく、ここまで自前で大きな組織を抱えるローカリゼーション・サービス・プロバイダーが日本企業にないというのが、日本におけるローカリゼーションへの認識レベルを物語っているかもしれない。この分野のトップ企業群と言えど、売り上げ金額にゼロが1つ少ないのが現状だ。世界トップの多くは、米系が占める。

 ローカリゼーション産業では、翻訳とローカリゼーションを別々に位置づけている。ライオンブリッジでの定義を紹介すると、翻訳とは「ある言語を別の言語に置き換えることによって、ソフトウエア、ドキュメント、マルチメディア、またはウェブコンテンツのソース言語(例えば英語)をターゲット言語(例えば日本語)に変換するプロセスを指す」。

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