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第17回 大人が大人をしかっちゃ、ダメでしょう

部下に注意する時、忘れてはいけない大事な一言

  • 武田 斉紀

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2010年11月1日(月)

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そもそも大人が大人をしかれるのだろうか?

 「しかっても部下がなかなか言うことを聞かない」という話を耳にする。これはしかる方に問題があるのだろうか、それとも言うことを聞かない方に問題があるのだろうか。

 もちろん様々なケースがあって一概には言えないが、私はその上司に2つのことを言ってあげたい。1つは「そもそも大人が大人をしかれるのだろうか」という疑問だ。三省堂の国語辞典「スーパー大辞林」によると、【しかる】 とは「1.(目下の者に対して)相手のよくない言動をとがめて、強い態度で攻める。 2.怒る」とある。

 目下とは「地位・年齢などが自分より下であること」だから、こと会社においては地位が上の上司が、下の部下に対して「強い態度で攻める」、あるいは「怒っている」状態となるだろう。上司は査定や評価、配属や異動の権限、あるいはそれ以上の力を持っている。逆らうと不利になるから最後はしぶしぶ従うけれども、自分なりに考えて行動した人ほど腹の底では納得できていない。

 例えば、あらかじめ「自分で考えて行動してみろ」と言っておいて、自分の予期した行動でないと頭ごなしにしかる上司。部下からすれば、「だったら最初から“命令”してくれ」と言いたくなる。上司は部下に、まずはどう考えてその行動を取ったのかを聞くべきだ。そのうえで、両者の考え方や判断の違いを話し合えばいい。時には部下の行動の方が理にかない、良い判断の場合もある。

 部下に最後まで一人で判断して行動させると不安なのであれば、途中で報告させればいいまでだ。どのタイミングで報告させるべきかが経験上分かるからこそ、上司には上司としての価値があり、部下に考えさせて経験を積ませ、育てることができる。

 経験が少ない間は失敗も多い。だがそのことは本人が一番分かっている。彼(彼女)はまた失敗したいなどと思ってはいないわけで、しかったり、怒ったところで何も解決しない。原因をはっきりさせて、二度と起こらないようにすればいい。原因はまず本人に考えてもらい、必要ならアドバイスをする。後は次からの行動を変えるだけだ。どこにもしかる理由はない。

 そもそも相手も大人だ。普通の常識がある大人を、大人がしかれるだろうか。(もしあなたの部下に普通の常識がないと思うなら、次の採用の時にはぜひ親御さんにも会っておくべきだ。普通の常識のある大人に育つかどうかの責任のほとんどは、学校でも社会でもなく親にあると私は思う)。

 皆さんは大人になってから、親以外の誰かにしかられたり、怒られたことが何回あるだろうか。

 年功序列と終身雇用が常識だった時代をご存知の方は、職場で上司や先輩から、新人時代からいい年になってまで何度もしかられた経験をお持ちだろう。ではなぜ、何度もあるいはこっぴどくしかられても、素直に言うことを聞けたのか。当時の部下たちは、今の若い人より性格がずっと素直だったからだろうか。

 いや違う。そこには互いの信頼関係があったからだ。

コメント43件コメント/レビュー

ガリレオの時代からこのような事が言われていたとは驚きですが、コメントの中に心から賛同していない意見も数多くみられるということは、いつの世になっても不適切な上司が数多くいるということなのでしょう。人事部が適正配置をすることは難しいので、なんらかの教育・認定制度が必要かもしれません。愛情なしに相手を叱るのは単なる大人の喧嘩です。上下関係があれば、それはパワハラと言えるでしょう。自分の思い通りに相手を動かしたいという我儘な欲求です。チェックポイントは単純です。相手が感謝したかどうかです。あなたの部下(子供)はあなたの叱責に感謝していますか?(2010/11/15)

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ガリレオの時代からこのような事が言われていたとは驚きですが、コメントの中に心から賛同していない意見も数多くみられるということは、いつの世になっても不適切な上司が数多くいるということなのでしょう。人事部が適正配置をすることは難しいので、なんらかの教育・認定制度が必要かもしれません。愛情なしに相手を叱るのは単なる大人の喧嘩です。上下関係があれば、それはパワハラと言えるでしょう。自分の思い通りに相手を動かしたいという我儘な欲求です。チェックポイントは単純です。相手が感謝したかどうかです。あなたの部下(子供)はあなたの叱責に感謝していますか?(2010/11/15)

もし、社長が自分のすべき仕事をやってるのに何も感じないのだとすると、それは社長が本来やるべき仕事を部下が理解していないことになる。コミュニケーションが不足しているところに「配慮」は成り立たない。根本の原因はそっちにある。部下にインテリジェントに動いて欲しいなら、その行動のガイドラインになる情報を全て与えないと、間違った最適化が働く。十分な情報を与えているのに動いてくれない場合はモチベーションが不足している。「努力しなければ首を切る」といった脅しによるマネージメントが常態化していると、それらは機能しない。努力することによって得られるものがあるというプラスのマネージメントが働いていれば部下は積極的に動く。システムを複雑にすると、若い人は騙せるが根本的に昇進に差別がある場合 (総合職/一般職/天下り等) はモチベーションには期待できないので官僚主義が横行する。これは頭のいい社員が環境に最適化した結果です。怒鳴りつけても、逃げ道を探すだけ。(2010/11/13)

「叱らない子育て」やら「のびのび」やらがもてはやされる昨今、欧米式の「体罰は犯罪」「感情にまかせず理性に訴える」という思想が、あたかも子育ての唯一の理想であるかのごとく扱われています。実際に日本で子育てをして感じたことは、欧米では確かに「のびのび」も重視されていますが、それとは別に「子どもの世界」と「大人の世界」がかなり厳しく分けられていますので、子どもはのびのびと育てられながらも、「子どもと大人は違う」ということや「大人には通用しないことがある」ということを、日々の生活の中で知らず知らず学んでいることが多いのではないでしょうか?日本では母子密着に代表されるように、子どもが親のパートナーになってしまっていて、その結果、大人と子どもは平等だと信じている、平たく言えば「大人をなめている」子どもが育ちやすいように感じます。自分自身、権威主義的な親にはなりたくないと思い、子どもとの対話を重視しつつ、ルールを守ることを教えてきたつもりでしたが、思春期を迎えた我が子が「大人も子どもも平等だ」と信じ込んでいる様子に、そして「子どもが親の言うことを聞く必要はない」と信じている様子にいささかショックを受けました。このままでは社会に出てから本人が困ることになる思って、以前より腰をすえて叱るようになったところ、最近では多少改善されてきたように思います。驚いたことに子どもの精神状態もむしろ以前より安定してきました。うまく説明はできませんが、「叱らない子育て」だけがすべての解ではないと思いました。叱るかどうかではなく、もっと違う何かが解になっているように思います。(2010/11/07)

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