私は英語を話す時、アメリカ人の前では緊張しないが、隣に聞き耳を立てる日本人がいるとやたらと緊張する。
「帰国子女のわりには、発音が悪い」
「帰国子女のわりには、文法がおかしい」
そんなことを言われそうな気がするのだ。
英語が完璧でないと“嘲笑”の的にする日本人
実際に言われたことはない。面と向かってはない。だが、きっと陰で言われている。だって、私の英語は南部なまりだし、子ども英語だし、何と言っても、そうやってあーだこーだと批判する日本人を、これまで幾度となく見てきたからである。
楽天の三木谷浩史会長兼社長が、「英語の社内公用語化」を発表した時にも、三木谷氏自身の英語力を疑問視する意見がネットで上がっていた。
「ジャパニーズイングリッシュ」
「発音悪い」
「原稿を暗記したのでは?」
きっと完璧なアクセントと発音と文法で話せる日本人たちが、恐らく完璧な英語をお話しになる方々が、あーだこーだと言っていたのだろう。
多少なまっていようと何だろうと、いいじゃないか。通じればいい。そう思うのだが、ビジネスの世界ではそうではないらしい。きれいな発音、アクセント、完璧な文法で話さないと、たちまち“嘲笑”の的となる。
そこで今回は、外国語とコミュニケーションについて、考えてみようと思う。
ベトナム人留学生は丁寧な日本語を話したが…
先日の晩、テレビでニュースをぼ〜っと見ていた時のこと。外国人留学生を対象にした企業合同説明会の様子が流されていた。
画面にはベトナムから留学しているという女性が映し出され、「あなたのアピールポイントは何ですか?」と、面接官とおぼしき男性が彼女に聞いていた。
ベトナム人女性は、まっすぐに男性を見つめ、至極、丁寧な日本語で、ゆっくりと次のように答えた。
「どんな難しい課題であっても、どんなに厳しい目標を与えられても、どうにかして達成させるように自分で考えて、行動し、一つひとつ課題をクリアしていくことです」(若干、文言は違っているかもしれないが、こういうような趣旨のことを語っていた)。
とても好感の持てる話し方だった。えらい! 素直にそう思えた。熱意も伝わった。自分の部下に彼女のような人がいたら、それだけで頼もしいだろう。きっと異国の地から、言葉も文化も違うこの日本という国に来て、いろいろと苦労したのだろう。そんなことまで想像した。
外国人留学生の数は2009年5月時点に13万2720人を記録し、過去最高を更新した。同時に、母国に戻らず日本で就職活動をする外国人留学生が年々増えているという。
一方、日本企業もグローバル化で海外人材を求める企業や、外国人留学生に「ガッツがある」と熱い視線を送る企業も多く、来年度に外国人留学生を採用する企業は21.7%。今年度の実績(11.7%)のほぼ2倍に達する。
先日も、大手家電メーカーのパナソニックが、来年度に採用予定の1390人のうち約8割の1100人を「グローバル枠」という形にして、外国人や留学生を採用する方針であることを明らかにしている。
ちなみに、新卒採用した外国人留学生の配属先は、約8割の企業が「日本での勤務」としていて、「海外での勤務」は1.0%にとどまっている。
日本で勤務するには、日本語も話せなくてはならない。ベトナムから来た彼女も、一生懸命日本語を勉強したのだろう。
ところが、である。
面接終了後、その面接官の男性にディレクターが感想を求めた。すると、「とても前向きで、良い人材だってことはよく分かりました。でも、日本語のアクセントが気になるかもしれませんね」と言ったのだ。
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博士(Ph.D.、保健学)・東京大学非常勤講師・気象予報士。千葉県生まれ。1988年、千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。2004年、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、2007年博士課程修了。長岡技術科学大学非常勤講師、東京大学非常勤講師、早稲田大学エクステンションセンター講師などを務める。医療・健康に関する様々な学会に所属。主な著書に『「なりたい自分」に変わる9:1の法則』(東洋経済新報社)、『上司の前で泣く女』『私が絶望しない理由』(ともにプレジデント社)、『

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