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英国公使に学んではいけない乾杯のマナー

欧風のパーティーマナーは幕末から広まり始めた

  • 西出 博子

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2010年11月8日(月)

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 年末に向けて、パーティーシーズンになってまいりました。みなさんのビジネスシーンにおいても、立食パーティーなどに参加する機会があるのではないでしょうか。

 幕末から明治時代にかけては、本格的に西洋の文化が日本に入って来た時代。『龍馬伝』においても和装の日本人と洋装の外国人が混在するパーティーシーンがありました。

 第33回において、長崎の商人、大浦慶の誕生日会をグラバーが開催したパーティーシーンがありました。マナー指導に入っていた私は、料理の並べ方からグラスの持ち方、お酒のつぎ方など、さまざまなマナーに関する所作を指導しました。

立食パーティーでも料理は前菜から順に右から並んでいる

 立食パーティーやビュッフェなどでは、料理を取るときの割り込みは厳禁です。右から左へ移動するのが正しいマナー。このような場合でも、料理はコース料理と同様です。すなわち、右から順に前菜、スープ、サラダ、魚、肉、デザートという順番に並んでいるのが正式なスタイルです。

 料理は、1皿に3品くらいを盛ります。ただし、冷たい料理と温かい料理を同じお皿に盛らないように気をつけましょう。

 このようなパーティーでは、食事をすることが目的ではありませんから、お腹をすかせていくのはNG。「会費分、飲み食いをしないと損!」などという考えではスマートでかっこいい振る舞いはできません。

 会場へ入る前に、軽くお腹を満たしてからパーティーに臨みましょう。パーティーはあくまでも社交の場。多くの人とよいコミュニケーションをとり、ビジネスチャンスにつなげる場所でもあります。『龍馬伝』でもこのパーティーの最中に、龍馬はグラバーに大もうけの話を持ち込み、商談が成立しました。

ワインやシャンパンの色や気泡の美しさを邪魔しない

 立食パーティーでは、利き手(できれば右手)をあけておくこともマナーです。それは、すぐに握手をして挨拶ができるようにするためです。挨拶をしたあとは、名刺交換をするかもしれません。その場合は、持っているグラスやお皿はテーブルに置くか、給士係に預けて丁重に交換をしましょう。

 グラスはナプキンで覆い、下のほうを持ちます。ワインやシャンパングラスは、脚の部分を親指と人差し指で持ち、残りの指は軽くそえます。グラスの脚以外の個所は持たないように注意してください。ワインやシャンパンなどは、その色や香り、気泡の美しさなどを愉しむのもマナーです。したがって、それを手で隠すようなことはタブーなのです。
 また、手のぬくもりにより味が変わってしまいます。特にワイン系の飲み物は温度に敏感に反応するので、丁重な取り扱いが必要です。

 ワインは、空気を含ませるとより一層味が豊かになると言われています。そこで、ワイングラスを回して空気を含ませるのですが、あなたは右廻しにしますか? 左廻しにしますか?

 正解は、左廻し(反時計廻し)です。理由は、右に廻すと遠心力で相手にワインがかかります。これでは相手の立場に立っていない、配慮に欠けた動作となります。

 なお、乾杯のときはグラスとグラスをカチンと合わせるのはマナー違反。グラスに傷がつき、また割れる可能性があるからです。『龍馬伝』でのパーティーシーンでも、グラスを合わせずに乾杯をしています。テーブルマナーは、物を大切に扱うことも教えてくれます。

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