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歴史を形作るうえでの、リーダーの重要性

シナリオプランニングで描いた2025年の世界を考える

2010年11月12日(金)

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「経営レンズ箱」はこちら(2006年6月29日~2009年7月31日まで連載)

 中国やロシアとの外交関係の急激な不安定化。レアアースをはじめとした戦略物資の一国依存リスクの顕在化。このところ、日本企業が急速にカントリーリスクに敏感になってきている。

 ただ、これは一過性のものではないし、一部の国に関するカントリーリスク対策というだけで済まされるものではない。もっと根源的なところで起こっている変化が、昨今の出来事をきっかけに表面化してきたと捉え、その中での企業の立ち位置を検討せざるを得ない時期になってきている。こう考えるべきではないかと思える。

 中国やインドをはじめとする新興国経済の勃興、米国一極集中から多極化への流れ、気候変動・資源制約両面でのサステナビリティ(持続可能性)の課題、あるいはインターネットと情報技術の進化による情報の経済性の変革。こういった世界の経済・社会に非連続的な変化をもたらすメガトレンドが、実際にインパクトを与え始めたひとつの具体例が、昨今の日本を取り巻く外交関係の難問として現れた、ということだ。

 国内市場での成長が低迷する中、ますます多くの企業が、事業をグローバル展開するようになっており、こういったメガトレンドが世界の秩序をどう変えていくのかということに、従来以上に敏感にならざるをえない状況になっている。

従来の「経営学」分野では不十分

 考えてみれば、やっかいなことだが、これは経営者が考えなければならない領域が大きく広がったということを意味する。経営・経済だけではなく、軍事・外交・安全保障といった分野についても、一定以上の知識と理解が必要となる。さらに、日本と米国を中心とした先進国だけではなく、世界に大きな変化をもたらす可能性のある様々な新興国についても、その政治と社会について把握しておかなければならない。

 もちろん、経営者個人がすべてを深く理解することはできないので、社内外のエキスパートを活用しながら、自社にインパクトをもたらしそうな変化とその兆しに目を凝らしていくということになるのだが。

 実際に、経営者の方々の情報源も広がってきていることを感じる機会が増えている。日本経済新聞や日経ビジネスといった定番メディアに加えて、英フィナンシャル・タイムズや英エコノミスト、さらには米ファーイースタン・エコノミック・レビューや米フォーリン・アフェアーズ。銀行や証券会社あるいは付き合いのある商社からの情報に加えて、米戦略国際問題研究所(CSIS=Center for Strategic and International Studies)や米アメリカンエンタープライズ研究所(AEI=American Enterprise Institute)、英国際戦略研究所(IISS=International Institute for Strategic Studies)といった経済を超えた守備範囲を持つシンクタンクからの情報などだ。

 経営者の方々のアドバイザーたる我々コンサルタントにとっても、正直なかなかたいへんで、ミクロ経済学や(組織)心理学を中心とした従来の「経営学」分野だけを語っていても、クライアントのお役に立てない。これまであまり縁がなかった分野の専門家とのネットワークを構築すると同時に、それらの領域の基本的な知識を身につけ、社内にも専門的知識を蓄積していくことが必要になってきている。

 さて、そういう異分野の勉強の中で、「これは広い範囲の方々にご紹介しておきたい」と思ったレポートがある。米国家情報会議(NIC=National Intelligence Council)が出している“Global Trends”(「グローバル・トレンド」)という報告書のシリーズだ。過去に、2010年・2015年・2020年というそれぞれの時期を念頭に置いたレポートが出されているが、最新のものは、2008年11月に公表された“Global Trends 2025: A Transformed World”である。公表バージョンは、ネットで誰でも入手することができる(なお、NICは“Global Trends 2025”を受けた形で、最近“Global Governance 2025”[グローバル・ガバナンス 2025]という報告書を発表している)。

 これは、米国の様々な対外政策を考えるうえでのベースとすべく、シナリオプランニングの手法で2025年の世界を描いたものだ(シナリオプランニングについては、以前の本コラム「正しいシナリオプランニングが企業の生存可能性を高める」を参照)。

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「歴史を形作るうえでの、リーダーの重要性」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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