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第19回 早く課長になった人ほど、マネジメントが下手

「名プレーヤーは名監督にあらず」の本当の意味

  • 武田 斉紀

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2010年11月15日(月)

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「せめて課長にはなりたい」が日本人の本音

 前々回『第17回 大人が大人をしかっちゃ、ダメでしょう』、前回『第18回 褒めようとするから、いつまでも褒められないのですよ』と、「しかる(注意する、気づかせる、期待を添える)」「褒める」といった組織におけるコミュニケーションをテーマにお話ししてきた。

 これらはマネジメントの上で、また人材育成の上での上司と部下の間の基本的なコミュニケーションとして語られることが多い。上司と部下が出てきたところで、今回は上司、特にプレーヤーとして実績を挙げて、早くに課長に昇進した人ほど陥りがちな呪縛について取り上げてみたい。すなわち、「早く課長になった人ほど、マネジメントが下手」という現状についてだ。

 原因を探っていくと、ことはエリート課長の問題に限らないことに行きついた。人間誰もが陥りがちなワナなのだ。このことを日ごろから意識して人と付き合っていくことは、職場だけにとどまらず、日常の人間関係においても大切なのではないかと想像する。

 さて、まずはエリート課長の話だ。

 「名プレーヤーは名監督にあらず」といえば、即座に「プレーヤー(選手)と監督は求められる能力が違う。だからプレーヤーとして一流であっても、監督として一流かどうかは分からない」という説明が返ってくるほど、有名な言葉だろう。言葉自体は、スポーツの世界をはじめとしてよく耳にしてきた。だがこの説明では十分ではない。そのことは後で触れることにする。

 にもかかわらず、日本企業においてはこの言葉に反して、平然と「名プレーヤーの監督化」が行われてきた。特に“最初の管理職”となる課長昇進時において。

 働く個人と組織の関係を研究調査しているリクルートマネジメントソリューションズが実施した「昇進希望についての実態調査」(2010年3月実施)で、「どこまで昇進したいと思いますか」という質問したところ、一般社員(30~34歳)の7割以上が「課長以上」と答えている。

 若者を中心に昇進願望が下がってきたと言われて久しいが、それでもかなりの人が課長にまでは昇進したいと希望している。多くはそれが夢ではなく「遅かれ早かれ、いずれはなれるだろう」と考え、数人~10人前後の部下を持っている姿を想像している。

 私も新卒で入社した会社で課長になったが、同期トップで課長に昇進したのは、営業で最も売りまくっていた人だった。半年後、次に売っていた人が何人か続いた。営業部門以外からもトップの査定を受けていた人が“ゴール”した。

 課長にゴールするためには、何が必要かみんな分かっていた。それは「プレーヤーとしての実績」だった。営業なら人よりたくさん売り、ハイレベルの目標達成を続けること。間接部門なら会社の業績に直接つながる実績を残して、高い査定点をもらい続けること。すなわち、課長への昇進は、「実績に対するご褒美」になっていたのだ。会社としては、その方が社内の納得感も得やすいという側面もあっただろう。

 だが、「名プレーヤーは名監督にあらず」だ。実際、トップレベルで課長に昇進した彼らが率いた課は、必ずしも良い結果を出せなかった。管理職にまだ慣れていないということもあっただろうが、意外やトップより遅れて昇進した人の中に、先に昇進したエリート課長を上回る人が現れてきた。

 さらに同期と比べても遅く昇進した中に、課として高い業績を挙げて、一足飛びに昇進の階段を駆け上がる人が現れた。かつてのエリート課長たちを押しのけて、先に部長になってしまった。

 1つには、先ほど挙げた「エリート課長たちは、プレーヤーとして一流ではあったが、監督として求められる能力については必ずしも十分でなかった」ということだろう。だが原因はそれだけではなかったのだ。

コメント12件コメント/レビュー

全体の主張は理解できます.日経BPのコラムには良くあるのですが,タイトルの「早く課長になった人ほど、マネジメントが下手」には同意できません.やはり,パフォーマンスを発揮する人は,自己管理や,チームとの協調が出来る人が多いと思います.少なくとも私の周りではそうです.「早く課長になった人はご注意を」くらいが適当なタイトルなのではないでしょうか?あと,スポーツとの比喩.サッカーとか野球は,極限の身体能力と自己管理能力,運(生まれつきの身体能力,センス,怪我をしないなど)が要求されます.ですので,マネージメントの能力を持っている人が名プレーヤーとならないことも多いでしょう.しかし,一般的な会社員に対してそれは当てはまるのか?自分のパフォーマンスも発揮出来ない人が,組織のトップで優れたマネージメントを出来るとは思えないのですが,どうなんでしょうか?会社員(2010/11/18)

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全体の主張は理解できます.日経BPのコラムには良くあるのですが,タイトルの「早く課長になった人ほど、マネジメントが下手」には同意できません.やはり,パフォーマンスを発揮する人は,自己管理や,チームとの協調が出来る人が多いと思います.少なくとも私の周りではそうです.「早く課長になった人はご注意を」くらいが適当なタイトルなのではないでしょうか?あと,スポーツとの比喩.サッカーとか野球は,極限の身体能力と自己管理能力,運(生まれつきの身体能力,センス,怪我をしないなど)が要求されます.ですので,マネージメントの能力を持っている人が名プレーヤーとならないことも多いでしょう.しかし,一般的な会社員に対してそれは当てはまるのか?自分のパフォーマンスも発揮出来ない人が,組織のトップで優れたマネージメントを出来るとは思えないのですが,どうなんでしょうか?会社員(2010/11/18)

モウリーニョ監督は、どのような経緯で監督になったのでしょうか?「コツコツと実績を“たたき上げて”きた。」では分かりません。営業で好成績を上げ続けた者が良い課長になれないこともある、ということは誰でも分かっていることですが、それでは、何を基準に良い管理職となり得る人材を見出せば良いのでしょうか?モウリーニョ監督の例を出すのであれば、なぜ、モウリーニョ氏が監督として活躍出来る場を与えられるに至ったのかを明確にしなければ、今更読むに値する記事ではない、と断定できる内容になってしまうかと思います。(2010/11/15)

先ほど「著者の主張は一般論」と投稿したものですが、すみませんがもう一言。「短期間で人の好き嫌いを判断してはいけないよ。最初は嫌いと思った人でも、深く知り合ってみると意外に良い人だったりするよ。みんな仲良くね!」という主張はまったく正しく反論の余地はありません。しかし、友達関係で深く悩み自殺まで考えている娘に向かって実の父親がこのような言葉しか発せないとしたら、笑い話ではなく悲劇以外のなにものでもありません。「コンサルタント」としての著者の企業に対する「アドバイス」がこの父親と同じものであることに、著者自身が気づくべきではないでしょうか?(2010/11/15)

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