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見積もりのしかた

サムライ企業家がしがちな「幼稚な価格設定」について

  • 斉藤 由多加

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2010年11月18日(木)

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 独立したて、起業したての人がつくってくる見積もりってのは、本当に当てにならないものが多いのです。もちろん自信があるわけだから、彼らの腕が良いのは間違いないのですが、問題の本質は、実はそこにはない。企業が持つべきサービス度は、むしろ、その納品物とは違うところにある。それが盲点になってるケースをよく見かけるのであります。今日は、そういう話。

クライアントの不安解消を担当する人

 ネットワーク技術者がまだ日本に決して多くなかった数年前に、とある技術者集団にサーバーアプリ開発を依頼することになった。

 一般的なエンジニアの企業受託が1人月70~90万円の時代に、その会社は1人月150万円という高値で開発見積もりをつくってきたのです。

 会社といっても数人の技術者だけでやっているスタジオのような人々、彼らの名刺には電話番号すら書いてない。理由を聞くと、「電話がうるさいから」だそうで。

 知人の紹介でもあり、すこぶる腕が良い、という評判もあり、いざ始まった開発でしたが、進むにあれこれとぎくしゃくし始めたのであります。

 一つは、橋渡しをする営業マンが居ないので、連絡が取れない。工程表のようなサービスドキュメントも来ない。担当エンジニアをつかまえようとするのだが、めったにメールが返ってこないし、愚痴を聞きに弊社の元に来てくれるなんてことは全くない。

 2つ目は、作業風景が見えないので本当にうちが発注した仕事に没頭してくれているのか、いささか怪しい。「もう納品済み仕事の後処理」とは言うけれど、どうもほかの仕事を掛け持ちしている気配がある。

 3つ目は、会社組織としてのバックアップ体制がまるでない。風邪を引いて寝込んだ、といったときにはスケジュール遅延を防ぐための体制を組んでないので、そのまま遅延となってくる。

 といったことが起きたのであります…。「うちはスタッフ全員腕が良いので料金が高いです」と言うのはいいが、1人月って1日何時間のことをいうのかまでは契約書に書かないわけで、しかも生身の人間だから風邪も引く。「腕が良い」って、果たしてどういうことを言うのだろうか? 業務が進むにつれ、うちの担当者は、まるで瞬間最大風速のようなこの単価設定の品質に疑問を感じ始めたわけです。

 つまりですね、クライアントが求めているモノは、究極はその納品物であることは間違いないのですが、その過程に、もう一とつとても大事なことがあるのでして、それは「安心感」というやつです。これを分かってない人が意外に多いんだな…

見積もりの条件

 大企業を辞め、個人経営者やベンチャーとして自分の能力やスキル、ノウハウを売ることになると、誰しもが自分自身を「値付け」するイベントに遭遇する。

 本人は自信もあるし、世間相場や大企業時代の値付けを熟知してるいから、1人月100万円で頂いてます、なんて見積もりを出してしまう。

 しかも、「ちょいちょいとやれば3日で終わる」なんて頼まれ仕事が来ると、クライアントが監視しているわけじゃなから、「がんばればなんとかなるか」、と、希望的観測に引っ張られてしまうフリーランス系は多々居るわけです。

 でも、こういうのって、間違いなく客に分かるかものです。ですから、見積もりを書くのには、すごくスキルがいるんです、という話になる。「損して得とれ」、とはまるで古いことわざのようですが、フリーミアム時代のキーワード。すこしその観点で、「見積もり」についての話。

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