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グローバル化する世界とローカル化する日本

楽天・ユニクロなど、勝ち組企業は世界を目指す

  • 小屋 知幸

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2010年11月30日(火)

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日本は小さくなった

 世界経済における日本の存在感が、急速に希薄化している。世界経済に対するGDPのシェアを見ると、日中両国のポジションが、この5年ほどでドラスティックに変化したことが分かる。今から約15年前の1994年時点では、世界経済に占める日本のGDPシェアは約18%もあった。当時は世界経済のメインプレイヤーと言えば、何の疑いもなく米国・西欧・日本の3地域を指していた。そしてこの1994年時点では、中国のGDPシェアはわずか2%にすぎなかった。

 しかしその後、日本のGDPシェアは減少に向かい、2004年には約11%となる。ただしこの時点でも中国のシェアは、5%未満にとどまっており、日本とは倍以上の格差があった。そして2009年には、日本のシェアがさらに減少し8%台となるいっぽう、中国のシェアは急増し日本と肩を並べた。

 世界経済における日本の地位低下は、今後も続くと見込まれる。内閣府の予測では、2030年における日本のGDPシェアは6%を割り、日本の経済規模は中国の4分の1未満となる見通しである。

グローバル化する世界

 日本が世界経済のメインプレイヤーだった前世紀末と現在では、世界経済の構造も大きく変わった。基本的に20世紀の世界経済は国境で分断され、国単位で完結していた。当時の日本は、世界第2位の規模を誇る世界でも再重要な市場の一つであった。その市場におけるメインプレイヤーの地位を得た日本企業は、国際的な競争力という点でも、大きなアドバンテージを持っていた。

 これに対して現在は、経済活動を隔てる国境の壁が低くなり、世界経済は一体化しつつある。これがグローバル化である。グローバル化した世界では、企業のビジネスモデルも変わり、ワールドワイドに活動するようになった。グローバルに活動する企業は、製品を世界の最適地で生産・調達し、世界の最適地で販売する体制を確立した。そして企業間競争の構造も変わった。上記のビジネスモデルを確立したグローバル企業が、国内完結型ビジネスモデルを持つドメスティック企業を凌駕する傾向が明確になった。

 例えば日本の電機業界は、まず日本市場をターゲットとする製品を作り、日本でシェアを取った後に、その製品を海外に輸出する戦略を取ってきた。しかし21世紀に入ると、日本のようなマイナー市場をターゲットとする製品は、世界で通用しなくなった。そして日本の電機業界は、いち早くグローバル企業型ビジネスモデルを確立したサムスンの後塵を拝するようになった。

ローカル化する日本

 世界経済の構造が急速に変化しているにもかかわらず、日本国内の変化は緩慢だ。日本では国内市場に安住していた企業が多く、グローバル化の流れに乗り遅れた面は否めない。それだけでなく現在の日本では、社会も個人も内向き志向を強める傾向さえ見受けられる。

 例えばTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)への参加をめぐっての政治の迷走にも、日本の内向き志向の影を映し出している。政府は「国を開く」と言いながら、政策の腰は据わっていない。むしろ農業団体などの反対論が勢いを増している。日本経済が衰亡の淵にあるにもかかわらず、「グローバル化に背を向けては経済が成り立たない」との危機感は乏しいと言わざるを得ない。

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