人物紹介
菊地 眞弓:レースクイーンやミスコン荒らしなど「バブルでGO」を満喫した20代を経て、今や贅沢に飽きてほとんどモノを買わなくなったアラフォー女子
WITH三波 毒夫:流通の現場に出向き、同業者や取引先と情報交換するのが3度のメシよりも好きという謎の中年男。「WITH」は、「お客様とともに」を意味する
たまたま出会った2人が「世の中に、気づき・幸せ・役立ちを与える」で意気投合。今日も流通の最前線を歩きます。
WITH三波 毒夫(以下、三波) 菊地さん、本格的に「買わない私」の時代が訪れそうだね。
菊地 眞弓(以下、菊地) 何なに??
三波 大量購買が大量破棄を生み出しかねないからか、はたまたリーマンショック以降、専有できる経済的余裕がないからか、世の中にはいろいろな「シェアリング」が溢れてきたよ。
菊地 「シェアリング」ですか。以前、友人がアメリカに会社を興した際に、5人でジェット機をシェアしていたそうですが、ITバブルの崩壊で手放すことになったと聞きました。10年ぐらい前の話かな・・・。別荘とかクルーザーとかも、アメリカやヨーロッパではシェアしている人が多いそうですね。
専有よりシェアという価値観
三波 いきなり話が高額ラインになってしまったけれど・・・(汗)。2009年6月発行の「先事新聞」(NTTアド)がシェアリングをテーマにしていて、インターネットによる自主調査の結果を掲載していたよ。それによると、首都圏在住20〜59歳男女400人に聞いたところ、「シェアリング意向者」は全体の37.3%で、そのうち20代男性の約半数48%が「CD・DVD」「ゲーム」「家電」「衣類」など、幅広いジャンルで「シェア」を望んでいるとのこと。
菊地 所有物を増やさない観点からのシェアなら「エコ」的ですし、旬なものを期間限定でシェアするなら「おいしいところどり」ですね。
三波 女性に人気のアクセサリーやブランドバックまで、最近はシェアできるようだよ。
菊地 贅沢をリーズナブルに実現できますね。そう言えば昨年「自転車」を取り上げた時に、東京・丸の内での「コミュニティサイクル」社会実験について触れました(「スポーツ自転車は、必需品か、一過性か」)。
この動きは、ほかの都市部や観光地でも広がっているようです。「駅や駐輪場、さらにはコンビニエンスストアに手軽に利用できる貸自転車の貸し出し拠点(エコポートもしくはサイクルポートと呼ばれている)が設置されれば、いつでも管理・整備された自転車に乗れますね。買うよりエコかもしれませんね」なんて話していたことが現実になってきました。
例えば、さいたま市では、「脱・クルマ社会」として、貸自転車を使った社会実験を実施。名古屋市や神戸市、熊本市でも駅前やコンビニなどでエコ(サイクル)ポートを設置し、丸の内と似たシステムで運用実験を行なっているようです。
また、京都市では「日本型のコミュニティサイクルを実現」するために、環境省が支援した最新システムによるコミュニティサイクル「まちかどミナポート」があるようです。さらに、東京都世田谷区では、自転車のシェアリングシステムで「グッドデザイン賞」を受賞しています。
三波 とはいえ、大きな荷物やかさ張る物を運ぶ時には「クルマ」も必要だよね。
菊地 そうですね。特に高齢の方は自転車での外出も楽ではないですし、購入した商品を運ぶのも一苦労。
先日、視察で伺った三重県川越町では買い物する人向けに地域の交通移動手段として、リフトのついた無料「福祉バス」が町内約30カ所を循環運行していました。これもシェアですよね。近い場所だからこそ、皆で乗り合い移動するほうが環境にも優しいし、乗る際にアシストもできるから人にも優しい感じがしますね。
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フリーライター。東京生まれ。自動車メーカー勤務後、出版社などを経て、1998年に独立。現在、執筆のほか、ウェブなどのメディア制作会社も経営している

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