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第10話「注文はこれ以上受けないでください。そうしないと会社は破綻します」

2010年12月15日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也はシンガポールでの「K01」発表会のあと高熱を発した。帰国後、知人の上条医師の診察を受けるために文京病院に行った達也と細谷真理は、病院で沢口萌に再会した。

 達也と真理は、萌にMTCに来て欲しいと考えていた。しかし、かつてジェピーで間中隆三に言われるまま不正会計を働いていた萌は、そんな自分が達也と真理と一緒に働くなど考えられなかった。

 シンガポールのMTCラボでは金子順平が発明した電池部品「K01」の生産が進められていた。

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 萌は自分が少しずつ、真理の熱い思いに引き込まれていくのを感じていた。

 間中にそそのかされたとはいえ、ジェピーの財産を横領したのは事実だ。ジェピーを追われたあとは、間中への復讐を果たすためだけの日々だった。自分の過去から消し去ってしまいたい悪夢だった。

 そして目的は果たした。エリート街道を歩んできた間中は表舞台から姿を消した。

 溜飲を下げたはずなのに、萌の心には虚しさだけが残った。体調不良が続き、文京病院に通い始めた。これがきっかけで、その後、萌は医療事務管理士として文京病院で働き始めた。そして上条医師と出会ったのだった。

 萌は今の単調な日々に満足しているわけではなかった。時折、ジェピーでの仕事を懐かしく思った。良い思い出も悪い思い出もあったが、動きの速いジェピーでの毎日は刺激的だった。だから、真理から誘いの言葉をかけられたときは、すぐに承諾したくなった。だが、それはできない相談だった。

 達也と真理の好意に甘えるわけにはいかない。仮に、達也の会社で働き始めても、どこかに負い目を感じて毎日を送ることになるに違いない。

 萌の気持ちは固まった。

 「真理ちゃん。せっかくの話だけど、私、今の仕事に満足しているの」
 と、萌は心にもない言葉で誘いを断った。

 「萌ちゃん」
 真理は急に険しい表情になり、萌が予想もしていなかった言葉を口にした。

 「はっきり言うわ。あなたは自分が被害者だと思っている。自分はいい子で、悪いのは間中や斑目だってね。でも、それは違う。あなたは何でも人のせいにして甘えているんじゃないの? 本当に今の仕事が楽しいの?」

「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行くseason2」のバックナンバー

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「第10話「注文はこれ以上受けないでください。そうしないと会社は破綻します」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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