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21世紀に何が変わり、ビジネストレンドはどこに向いているのか

前編:日本企業はなぜ停滞の10年を過ごしたのか

  • 小屋 知幸

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2010年12月21日(火)

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変われなかった日本

 2010年も残すところわずかとなった。今、21世紀の最初の10年が終わろうとしている。この10年とは、日本企業にとってどんな時代だったのだろうか。

 日本に住むわれわれが、まず思い当たるのが景気の低迷やデフレであろう。この10年の間にITバブルの崩壊があり、“100年に1度”という大げさな形容詞を戴く世界同時不況があった。その間に“いざなぎ越え”のロングラン景気があったものの、本格的な景気回復には程遠かった。総じて言うならば、この10年の日本経済は危機と停滞の間を行き来していた。そして1990年代の「失われた10年」は、「失われた20年」に延びてしまった。

 われわれ日本人にとってこの10年間の印象は、その前の1990年代とさほど変わらないのかもしれない。実際に日本のGDPも人口も、1990年代と大きくは変わっていない。過去20年間、日本の名目GDPは500兆円前後で停滞しているし、人口も1億2500万人程度で横ばいとなっている。

 日本を代表する企業の顔触れも、あまり代わり映えがしない。1999年末の時価総額ベスト5は、NTTドコモ、NTT、トヨタ、セブンイレブン、ソニーだった。これに対して現在のベスト5は、トヨタ、NTTドコモ、三菱東京UFJグループ、ホンダ、NTTだ。このリストの範囲をベスト50やベスト100に広げても、印象はさほど変わらない。そこに居並ぶのは前世紀から産業の中核に位置していた伝統企業ばかりだ。この10年で大きくのし上がった新興企業は、そこにはほとんど見当たらない。例外はファーストリテイリングと楽天くらいであろう。

 この10年間は、「日本が変われなかった10年間」と言うこともできる。少子高齢化、財政の悪化、産業構造の転換、IT(情報通信)革命への対応、など。日本経済の課題は山積していたにもかかわらず、その対応は常に後手に回った。そしてわれわれ日本人は、一様に年を取った。国の経済も、会社の業績も、個人の収入も、成長できないまま年を重ねてしまった。

 それでも改めて振り返ると、社会の雰囲気やビジネスの情景は確実に変わった。例えば、業界再編で会社が合併した。リストラで従業員数が減った。工場が中国に移転した。外国企業との競争が厳しくなった。業務でのITの利用が激増した。外国人との付き合いが増えた。会社の管理が厳しくなり、社内が息苦しくなった。多くのビジネスパースンが、このような変化を体験してきたはずだ。

 とはいうものの国も企業も外部環境の急激な変化に翻弄され、この10年間、受け身の対応に終始したと言わざるを得ない。

世界は変わった

 われわれは“時代特急”に乗り合わせている。この10年間、同じ顔触れで、同じシートに座っているつもりでも、窓の外の景色は一変している。やはり20世紀の風景と、21世紀の風景は違う。

 ひとたび世界に目を移せば、われわれはその変化の大きさに驚かざるを得ない。日本で変わらなかったことが、世界ではドラスティックに変化している。中国のGDPはドルベースで、過去10年間で約5倍、過去20年間で約10倍になった。米国のGDPも、過去15年間で約2倍になっている。世界の人口は1990年に約50億人、2000年に約60億人、2010年に約70億人と急増した。

<21世紀セイキに何ナニが変カわったのか>

トレンド データ項目 20世紀の最後の10年
(1990年代)
21世紀の最初の10年
(2000年代)
グローバル化 世界市場への実質的参加者数 7億人程度
(欧米および日本)
30億人を超えて急増中
(先進国+新興国)
新興国の成長 中国のGDP 約1.1兆ドル(1999年) 約4.9兆ドル(2009年)
情報化 世界のインターネット人口 数千万人 10億人を超えて急増中
日本の没落 GDPの世界シェア ピーク時 17.9%(1994年) 8.8%(2009年)
日本の高齢化 60歳以上の人口比率 約20%(1995年) 30%(2010年)

※各種資料に基づき著者作成

 世界を代表する企業の顔触れも変わった。Fortuneが発表した「世界で最も賞賛される企業(2010年)」のベスト5は、アップル、グーグル、バークシャー・ハザウェイ、ジョンソン&ジョンソン、アマゾンとなっている。このうちアップル、グーグル、アマゾンの3社は、この10年間で大きくのし上がった企業だ。また企業の時価総額を見ると、アップル、グーグルなどに加えて、中国企業の躍進が目覚ましい。

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