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最終回 会社での居心地の悪さは、社×のせいでは?

「行きたくなる会社」は、できること、小さなことから始めよう

  • 武田 斉紀

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2010年12月20日(月)

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あなたは本当に合っているのだろうか

 働く人の転職を支援しているリクルートエージェントが、転職を実現したビジネスパーソン約2500人に対して実施したアンケートが興味深い。

 「転職先を選ぶ際の優先項目」は何ですかという質問に対する回答の第1位は「勤務地」(47.3%)、第2位は「年収」(46.4%)だった。これらは転職時に限らず、働くうえでは本音で優先したい項目に違いない。さて、では転職先を選ぶ際に優先したい第3位の項目とは何だったと思われるだろうか。

 答えは「社風」だ。彼らは、「企業規模」「仕事内容」「企業の将来性」といった就職する際にはおのずと気になるであろう項目以上に、若干ではあるが「社風」をより優先すると答えている。「社風」には、社内の雰囲気というだけでなく、組織風土や企業文化、社内のコミュニケーションといった広い意味が込められているのだろうが、それにしてもにわかに信じがたい。想像だが、多くの転職者にとっては「社風」が合わなかったことが、転職を考えるきっかけとなっていたのではないだろうか。

 次の質問、「転職時に社風を重視したか」については、「かなり重視」「ある程度重視」を合わせて74.8%もの人が重視したと答えている。厄介なことに、なかなか「社風」は目に見えない。つかみどころがないだけに、“合う”人にとっては、空気のようで「日々気にしない」存在であり、働くことを楽しむうえでのベース(基礎)となっている要素かもしれない。一方で“合わない”人にとっては、日々働くうえでボディーブローのようにダメージを与え、知らないうちにストレスとして蓄積しているのだろう。

 社風が“合わない”ことに対する鬱積(うっせき)が、どうしようもなくたまって爆発しそうになったことが、結果として転職を決意するに至らせたのではないか。そう思えてならない。改めて、「社風」が“合う”“合わない”は、働くうえで無視できないベースの1つなのだと感じる。

 さらに「転職後に苦労した項目」はという質問への回答は、1位「仕事の進め方」(42.3%)、2位「社内文化」(39.4%)、そして3位「社内用語」(28.6%)と続く。上位3つはいずれも「社風」が背景にあると思われる。転職のきっかけとなって、転職の際にも「重視した」はずなのに、同じように「社風」の違いで苦労している。

 これをどう見るべきか。「転職する人は、社風が自分に“合う”か、“合わない”かを見極める目が足りなかった」のか。あるいは「今の会社の社風が自分に“合う”と思っている人は、幸運にも“合う”会社に巡り合えたに過ぎない」のか。

 うがった見方かもしれないが、「今の会社の社風は自分に“合う”」と思っている人は、本当に合っているのだろうか。気にしないように努めているだけで、正直ストレスを1人では処理しきれないでいるのではないか。それらは、「働くうえでは大人としてある程度我慢しないといけないこと」なのだろうか。

 『行きたくなる会社のつくり方』の最終回は、つかみどころがなく、日々働くうえで空気のようなベースとなっている「社風」を取り上げる。

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