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2010年、潮目が変わった「中国」と「政治」

社会や経済に影響をもたらす「非連続」の兆し

2010年12月24日(金)

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「経営レンズ箱」はこちら(2006年6月29日~2009年7月31日まで連載)

 いよいよ2010年の年末も押し迫ってきた。これから、様々なメディアで2010年の10大ニュースといった報道がなされていくのだろう。

 エポックメーキングなニュースを10個挙げるというのもいいのだが、私自身はむしろ、「今年は、どういう象徴的な変化があったか。それらは、社会や経済全体を非連続的に変えていく大きな流れの兆しなのか否か」ということに興味がある。

 この「経営レンズ箱」のシリーズでも何度か取り上げてきたが、リーダーは、足下で起こり続ける様々な事件や事象にとらわれ過ぎてはならないと思う。複数の時間軸を持って、その事件や事象の意味をとらえ直してみる。あるいは、短期の変動の背後にある中長期の大きな変化の「兆し」に注意を払う。こうしたことがより大事だと考える。リーダーの皆さんのお役に立つ、ということを生業としている自分自身にとっても同様だ。

 今回は、こういった観点から、今年1年間に起こった変化(あるいは変化の兆し)の中で、個人的に「何かひっかかる」ものについて、少し考えてみることにしたい。

中国は「好機」から「脅威」へ

 まず新興国、特に中国を見る視点の変化。去年までは、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)、そしてそれに続く新興国の経済成長を自分のビジネスにどう活かすか、という見方がメディアなどでも主流だったのが、今年は、中国をはじめとする新興国企業の急成長と日本進出、あるいはこうした国々の競争上の脅威について語られることが増えてきた。

 例えば『日経ビジネス』の特集を見ても、2009年には「中国市場 勝ち組2割 内陸内需つかむ『3+3』の法則」(6月29日号)や「中国、独り勝ちの代償 格差市場でつかむ日本の勝機」(11月30日号)といった「中国市場で日本企業がどう闘うか」についての記事が多かった。

 ところが、今年は「膨張する『赤い資本』」(5月3日号)や「新しい上司は中国人 増殖するチャパン経済圏」(6月21日号)というような「日本企業にとっての危機感」を感じさせるものが目立つようになってきている。「ビジネス上のチャンス」としての中国から、「ビジネスに脅威をもたらす」中国に、視点が変化しているということだ。

 さらに、(『日経ビジネス』のメイン特集には、まだなっていないが、)今年9月以降、領土問題やレアアース問題が大きくクローズアップされ、「地政学的リスク」「カントリーリスク」という視点で、中国やそのほかの新興国を見る必要性が広く認識されるようになってきている。

 ちなみに、こういう視点の変化は、日本においてだけではない。ダボス会議の準備を兼ねたWorld Economic Forumのドバイサミットに、ここのところ年1回参加しているのだが、2009年11月の会議では、「China as the growing market」(世界経済を牽引する市場としての中国)というトーンの発言が、様々な国の参加者から度々発せられていた。

 ところが、2010年11月の会議では全くの様変わりで、中国要人の参加者も数多い中、「China as the source of instability」(世界の不安定要因としての中国)という発言が数多く見られるようになっており、その変化の大きさには正直、驚かされた。

 もちろん、成長市場としての中国の重要性、中国企業の先進国進出と競争上の脅威、地政学的観点での中国リスク、という3つの視点は、相互に矛盾するものではない。また、今後、相当長期にわたって、これら3つとも変わらず重要なファクターであり続けることになるだろうと思える。

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「2010年、潮目が変わった「中国」と「政治」」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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