• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

顧客の「二重構造」を打ち破れ

第6ステップ:リアルユーザーの「絶対需要」を導き出す

  • 今北 純一

バックナンバー

2011年1月7日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 商品やサービスが、企業から顧客へ届くまでの付加価値を生み出す一連のプロセスを一般的には「バリューチェーン」と呼んでいます。このバリューチェーンに関しては、研究開発、原材料や部材の調達から製造・生産、商品企画・マーケティング、販売・営業やアフターサービスといったプロセスを順序立てて考えますが、この順番に縛られていると、顧客の視点に立ったニーズを捉えることが難しくなります。

 この順序立てた横並びの流れでは一見すると、顧客に最も近い立場にあるのはアフターサービスや販売・営業担当で、商品企画・マーケティングや製造・生産、研究開発部門などは顧客から遠い位置にあるように思われてしまいます。しかし、各部門の担当者に、もしもそうした意識があると、例えば商品が売れない場合、販売・営業部門の人は、研究開発部門が後手後手の商品しか出してこないから売れないと考え、研究開発部門の人は反対に、いくらいい商品を送り出しても販売・営業のやり方が悪いからだと考えるなど、部門同士で責任のなすり合いのようなことが起こったりしかねません。実際、そういったケースを私はいくつか目撃してきました。しかし本来は、各部門が顧客に向かって順番に並んでいるのではなく、顧客という小宇宙に対してはどの部門も等距離であると考えるべきです。

「顕在需要」「潜在需要」と「絶対重要」

 顧客の視点に立たなければ見えてこないニーズは、それこそ“埋もれた宝の山”のごとくたくさんあります。私は、顧客が「これが必要だ」と具体的に欲しているものを「顕在需要」、顧客が「こんなものがあればいい」と考えているものを「潜在需要」と名づけています。また、顧客自身もまだ気づいていない、これまでになかった「新しい価値」を先取りしたものを「絶対需要」と定義づけています。

 そして、新しい商品やサービスを企画・開発したり、新規事業や新規プロジェクトを立ち上げたりする時は、この顕在需要・潜在需要・絶対需要を見据えたビジネスモデルの仮説を立て、具体的に検証しながら実践していくことが必須と考えています。

 さて、ビジネスモデルの仮説を立てる上で注意しなければいけないのが、顧客の「二重構造」です。

画像のクリックで拡大表示

 いくつか例を挙げてみましょう。まず、生命保険や損害保険。保険会社は多くの場合代理店を組織化した体制を基盤としたビジネスなので、リアルユーザー(消費価値・使用価値を享受する顧客。個人顧客と法人顧客とがある)である加入者よりも、中間に位置する代理店との接触ややり取りのほうがおのずと密になります。このため、法人顧客に対しては、代理店は直接的な営業活動を、個人顧客に比べればより頻繁に実行していますが、個人顧客に対しては、保険金を支払う状況になる時か、保険契約の更新時以外にはほとんど顧客との“対話”の機会はもちません。ひと言で言えば、保険会社が検討対象とする「顧客情報」は、インターネット経由の「ダイレクト保険」は別として、ほとんどが代理店経由という、“間接話法”の結果であって、顧客との“直接対話”からのフィードバックを反映したものではないのです。これでは、顕在需要ならまだしも、リアルユーザーの潜在需要を吸い上げたり、絶対需要を先取りしたりすることはできません。

本当の顧客=リアルユーザー(消費価値・使用価値を享受する顧客)のニーズを見極める
バリューチェーンに縛られることなく、サーキット理論を適用して顕在需要・潜在需要・絶対需要を開拓する

コメント0

「今北純一のプロジェクトマネジメント実践講座」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

定年後の社会との断絶はシニアの心身の健康を急速に衰えさせる要因となっている。

檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師